トランプ後「米国の深すぎる分断」は修復可能か
「話が通じない人」と折り合う4つの視点は?

SNS上では「激烈な論戦」
「モーゼの海割り」のようにぱっくりと2つに分断されてしまった超大国アメリカ。
バイデン氏が勝利の公算ですが、明らかなのは、これから「ここまでいがみ合った国民の心を1つにするのは容易ではないだろう」ということです。
私は、新聞記者やPRコンサルタントとしての「経験知」と、アメリカやイギリスで学んだグローバルスタンダードの「話し方のノウハウ」を体系化し、企業の社長や役員に、プレゼンやスピーチをコーチングする「家庭教師」として、長年、経験を積んできました。
「世の中の多くの問題は、コミュニケーションで解決できる」という思いから、「もっとつながる」人間関係や話し方のルールを研究し、そのノウハウを拙著『世界最高の話し方』でも数々紹介しています。
今回は、アメリカの大統領選を題材に、「世界で進む『分断』という難題はコミュニケーションで解決できるのか」について、考えてみたいと思います。
選挙期間中、SNS上では、共和党と民主党の支持者の「激烈な論戦」が繰り広げられました。

私のアメリカ人の友人にも「トランプ批判」の投稿を上げる人がいましたが、それに対して、瞬く間に、親戚や友人から「トランプ擁護のコメント」が殺到し、フィード上で、大バトルが展開されるという事態に発展していました。
「親子間でののしり合う」「夫婦がこの問題を契機に離婚した」など、「身近な家族や親戚、友人との間で、大きな亀裂が走っている」という話はそこかしこから聞こえてきます。「地球温暖化」や「マスク着用」までが党派色を帯び、政争の道具にされ、対立は激化の一途です。