バイデン政権なら激変のエネルギー・環境政策

「4年で2兆ドル投資」で脱炭素へ加速

バイデン氏は公約実現のため、就任第1期の4年間に2兆ドル(約210兆円)に上る巨額投資プランを掲げている。

その主な対象と狙いは以下のとおりだ。

①インフラ

道路、橋、上下水道、空港、港湾、緑地、送電網、通信網など老朽化したインフラを再建し、洪水や森林火災といった気候変動リスクに対する耐久性を高め、大気や水の汚染防止で公衆衛生を改善させる。

インフラ再建には国内の労働力と国産の資材を使用。それによって数百万の雇用を創出し、持続的な経済成長の基盤とする。また、全米に5Gのインターネット通信網(ブロードバンド)をあまねく整備し、イノベーションの起爆剤とする。

EV普及へ50万カ所の充電ステーション整備

②自動車産業

中国に対抗し、電気自動車(EV)とその部材の生産で世界のリーダーとなる。為替操作や過剰生産能力、政府権力乱用に対する貿易ルール強化の一方、国内では生産能力を増強し、部品やインフラを含む自動車産業全体で100万の新規雇用を創出、21世紀を勝ち抜く産業にする。

そのために連邦政府、地方政府、郵政公社などでEVなどアメリカ製クリーン車の購入を増やす。消費者がアメリカ製クリーン車に買い替える際には補助金を付与する。クリーン車の国内工場建設にも刺激策を導入する。

またEV普及のためのインフラとして、50万カ所の充電ステーション建設に投資する。蓄電池の研究開発にも支援する。

③公共交通機関

2030年までに人口10万人以上の全都市に、温暖化ガスを排出しないライトレール(都市型小型鉄道)や路線バスなどの公共交通機関を整備する。歩行者や自転車、電動スクーターなど超小型車両のためのインフラのほか、機械学習などAI(人工知能)を活用した信号も整備。アムトラックや民間鉄道貨物会社とディーゼル削減、電化拡大で協力する。

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