ジャガイモの食中毒が学校菜園で起きやすい訳

芽を出したのはもちろん未熟なものにも注意

学校菜園で栽培されたジャガイモは、なぜ食中毒を起こしやすいのでしょうか(写真:taa/PIXTA) 
ジャガイモ、アジサイ、ビワ……。いずれも私たちにとって身近な植物ですが、実はある共通点があります。それは「毒」を持っていること。実際、これらを食べたことによる食中毒被害が毎年のように起きているそうです。いったいなぜ、植物に毒が宿るのか? そしてその毒を、人間はどのように怖れ、またどのように有効活用してきたのか?
自然の偉大さがよくわかる『植物はなぜ毒があるのか 草・木・花のしたたかな生存戦略』より、一部をご紹介します。

ジャガイモは食中毒の頻度が最も高い植物

兵庫県宝塚健康福祉事務所(保健所)が、この騒ぎの原因を詳しく調べました。その結果、「この食中毒は、校内の畑で栽培されたジャガイモに含まれるソラニンという物質によるものである」と断定されました。この物質の名前は、ジャガイモが属するナス属を示す「ソラナム」にちなんでいます。

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

ジャガイモに含まれる有毒な物質が、食中毒騒ぎを起こしたのです。厚生労働省によると、有毒な植物による食中毒のうち、平成21~平成30年の10年間にジャガイモを食べて食中毒になった人が346人おり、ジャガイモは、最も食中毒の頻度が高い植物となっています。

これらの原因は、宝塚市の市立小学校で起こった場合と同じように、ジャガイモに含まれるソラニンです。ジャガイモには、ソラニンとよく似た構造をしたチャコニンという有毒な物質も含まれており、これもジャガイモが起こす食中毒騒ぎに関与していると考えられています。

次ページ食中毒を起こすのは“芽”の部分だけではない
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
  • iPhoneの裏技
  • 岐路に立つ日本の財政
  • 賃金・生涯給料ランキング
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
地銀 最終局面<br>首相が追い込む崖っぷち

遅々として進まなかった地銀再編。しかし菅義偉首相は明確に踏み込みました。全国の地銀はどう動くのか、現状を徹底取材。今後起こりうる地銀再編を大胆予測。さらにビジネスモデルや行員の働き方にも注目し、地銀が生き残る道について探りました。

東洋経済education×ICT