「ウチの会社は特殊」が自意識過剰でしかない訳

「自分は特別」と思っているが大事なのは事実だ

自らの「思い込み」と戦うには? (写真:megaflopp/PIXTA)
予想もしなかったことが次々と起きる今、これまでの常識を当たり前と思い込んでしまう態度は、最大のリスクでしかありません。コンサルタントの坂口孝則さんは、日本にまつわる12の通説を広範なデータで覆し、自分の見ている現実にとらわれない思考法を『稼ぐ人は思い込みを捨てる。』において伝授しています。その中から、一部をご紹介。自らの「思い込み」と戦う坂口さんご自身の話。

「うちは平凡で、よくある企業です」という意見には…

私はコンサルタントとして多くの企業を見ている。かならずクライアントから「うちは特殊なんです」と聞かされる。何か施策を提案すると、「難しいと思う。なぜなら、うちは特殊だから」といった感じだ。

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

逆に、「うちは平凡で、よくある企業です」という意見には出合った経験がない。もちろん企業は矜持(きょうじ)がなければやってられないし、プライドの裏返しといえる。これは別に蔑視するべきではないし、ほほ笑ましくもある。

また、たまに相談を受けるのが、自社や個人のブランディングだ。「こういう仕事を受けていいだろうか」「こういう発言をしていいだろうか」と質問される。なるほど、ブランドが毀損しないか、ネット上の炎上などでマイナスのイメージを被らないかといった懸念があるようだ。

しかし、世の中の人は、ほとんど気にしていない。もっといえば、その人の恋人や妻、家族であってすら、炎上していること自体に気づかないのではないだろうか。炎上している本人からすれば大事件だが、世界の大半からすれば、そもそも知らない。

これは、いうのは簡単だが、自覚するのは難しい。誰もが「自分は特別」だと思っている。自分が平凡で凡人だと思えば、生きにくいからかもしれない。

恥ずかしいが、私もそうだった。2011年に会社をつくったとき、集客できない事実を認められなかった。私は20代の後半から書籍を書いていて、さらに30代の前半からはテレビにも出演していた。会社をつくったら、顧客は増えるはずだった。

ホームページをつくって、電話線を引いても、何も問い合わせが来なかった。壊れていると思って、公衆電話からかけてみたり、パソコンから問い合わせページにメッセージを送ってみたりしたほどだ。誰もが「自分は特別」病に罹患(りかん)するなか、事実だけを見る態度は、日に日に重要になっている。

次ページ結局、事実からは逃れられない
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