学校の先生を「味方にする親」の絶妙な"言い方" リクエストとクレームの違いがわかりますか?

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わが子の学校生活をよりよいものにするためには、教師と適切な関係づくりが重要です(EKAKI / PIXTA(ピクスタ)
学校の先生方にとって、保護者や地域の方からのクレーム対応は、悩ましい問題です。
「教師を支える会」を主宰し、『いい教師の条件』の著者である諸富祥彦氏に「保護者と先生とのよりよい関係づくり」について、保護者として具体的にどんなことに注意すべきかを聞いてみました。

要望、先生にどう伝えていますか?

保護者から先生にお願いをしたい、多くの保護者が経験されたことがあると思います。そんなときに効果的なポイントがあります。それは、「抽象的な要望ではなく、具体的な行動レベルのお願いをすること」です。

例えば、口頭で言われただけでは何が宿題に出されたのか理解しづらい、さらに宿題を書いてある板書を書き写すのにも時間がかかる、といったお子さんの場合。

そんな中学1年生のお子さんをおもちのある保護者の方は、担任の先生に対して、次のような「具体的な行動レベルのお願い」をしてうまくいきました。

「うちの子は板書されたものを書き写すのに時間がかかってしまいます。先生にお願いがあるんですけど……それぞれの教科の先生が出された今日の宿題をまとめて、教室のうしろの黒板に書いていただいて、放課後までそのまま板書を残しておいていただけませんか。子どもには、時間をかけてでも書き写すようにさせますから」

保護者から教師へ、具体的な行動レベルのお願いをしたわけです。これでお子さんは「宿題をしない子」から「毎日宿題をする子」に変わることができました。

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