日経平均しか見ない投資家が見逃す重要な真実 相場は「運命の分かれ道」にさしかかった?

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日経平均はイマイチかもしれないが、実は「もう1つの平均株価」は史上最高値に迫っている。菅首相になったのは「時代の変わり目」なのか(写真:つのだよしお/アフロ)

突然で恐縮だが、今、東京・日本橋の兜町で話題になっているトピックの1つは、「日経500種平均株価がいつ史上最高値を更新するか」だ。この「日経500平均」は、日経平均株価と同じ「ダウ式(単純平均)」により算出する平均株価である。選定方法は毎年4月初めに、過去3年間の売買高(出来高)、売買代金、時価総額をランキングしたうえで、上位500銘柄を構成銘柄としている。

今は「運命の分かれ道」なのか?!

日経平均はITバブルが崩壊した2000年に大量入れ替えを行ったことで、それ以前と連続性を失ったとも言われる。だが、日経500平均は年1回の定期的かつ機械的な見直しなので、NYダウと同じように(最近は異論もあるが)ずっと以前まで遡って比較できる。

例えば日経平均の史上最高値は1989年12月29日の3万8915円だが、日経500平均はその日に2406円だった。日経平均は現在の2万3000円台とかなりの差があるが、9月18日現在の日経500平均は2385円で、史上最高値にあと約21円と迫っている。

ただ、この話を聞いて、ここからは意見が分かれる。弱気派は「2度と来ないと言われたバブル相場の水準だから、今は売り場だ」。一方、強気派は「いよいよ史上最高値抜けの新しい相場が始まる。だから今は買い場だ」。このように、2つの見方は完全に対立する。

投資家にとっては、それこそ「天と地を分ける選択」で、「どちらを信じるか信じないかはあなた次第です」などと、都市伝説のキャッチコピーのように洒落ている場合ではない。特に年配の投資家にとっては、このような大きな波の選択としては、「株投資人生最後の選択」になるかもしれないわけだから。

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