申請数減、住宅取得でも影を落とすコロナ禍

長期固定住宅ローン「フラット35」の利用者実態

所要資金も年収倍率も増加を続けているが、減少しているものもある。それは「住宅面積」だ。

住宅面積(融資区分別・全国)(出典/住宅金融支援機構「2019年度 フラット35利用者調査」より転載)

全体的に横ばいの傾向にあるが、注文住宅、土地付注文住宅、新築マンションでは前年より住宅面積が縮小している。また、一戸建て系とマンション系で、住宅面積に大きな開きがあることもわかる。

中古住宅の築年数は年々高経年化する傾向

次に、中古住宅に注目して見ていこう。【フラット35】利用者が購入した中古住宅では、平均築年数の高経年化(長期化)が進んでいる。

中古一戸建ての2019年度の平均築年数は19.6年。築21年以上の割合は全体の46.7%を占める。2011年度(平均築年数15.6年)以降9年続けて高経年化している。

中古マンションの平均築年数は中古一戸建てよりさらに長い23.7年。築21年以上の割合は全体の56.3%を占める。こちらも2011年度(平均築年数15.0年)以降9年続けて高経年化している。

マンションに比べると一戸建てのほうが建物の寿命は短いが、住宅の性能が上がっていき、リノベーションの技術も向上していることから、高経年化したものも流通するようになっているので、今後も高経年化が続くのではないかと思われる。

申請戸数の減少に見られるように、コロナ禍は住宅取得においても影を落としている。低金利はまだしばらく続くと思うが、世帯年収の変動が懸念される。無理な住宅ローンを組む時代ではないので、予算や希望条件の見直しなどが行われる可能性もあるだろう。マイホームを取得する人がどういった選択をするのか、注目していきたい。

(文/山本 久美子)

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