「書ける人」が話せる人より有利になったワケ 対面コミュニケーションが苦手な人にチャンス

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コロナ後の仕事では「書くコミュニケーション」がある人のほうが活躍するという。書く能力にみられる3つのメリットを紹介(写真:xiangtao/PIXTA)  
メール、チャット、報告書、提案書……。テレワーク下では、圧倒的に書く量が増えたのではないか。これからの時代は、話すよりも書ける人が仕事で成果を出すといっても過言ではありません。そこで本稿では、『メモの魔力』『言語化力』など話題書50冊以上手がけてきたプロ編集者、竹村俊助氏が、これからの時代における書くことのメリットを紹介します(本稿は、『書くのがしんどい』より抜粋・編集を加えたものです)。

いまは「書ける人」が有利な時代

僕は、現代ほど「書ける人」が有利な時代はないと思っています。なぜか? ひと昔前まで、人と出会うのは「リアル」の場がほとんどでした。友達や知り合いを介して出会う。なにかの会合やパーティーで出会う。あいさつをして、名刺交換して「僕はこのあいだ会社を辞めて、ライターをやっている者です」などと自己紹介をする。そんな感じでした。そういうケースでは「話すことがうまい人」が有利でした。

初対面の場面でうまく話すことができれば「いま、こういう本を書きたいと思ってまして。もしよかったら御社にお邪魔させていただけないでしょうか?」などとスラスラ言える。話が上手な人が得をするのです。「話す」のが得意な人が圧倒的に有利だったのです。

しかしいまは「初対面がテキスト」というケースが増えています。

最近の「初対面」は、ツイッターやメール、メッセンジャーやLINEだったりします。本人にリアルで会う前に「テキストにおける接触」がある。つまり「テキストが初対面」という機会が増えているのです。

そういう時代に有利なのは、話の得意な人ではなく、書くのが得意な人です。最初にテキストでその人を判断して「この人、面白そうな人だな」というのがすぐにわかる。文章がアドバンテージになる、引っ込み思案の人の時代と言えるかもしれません。これからは「書ける人」が有利になっていくのです。

次ページ引っ込み思案の人も文章で「敗者復活戦」ができる
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