「コロナ離婚」を回避するために今できること 自粛期間で「夫婦だけの時間」が増えたが…

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長年連れ添った夫婦の関係性を良好な状態で維持するには、どうすればいいでしょうか?(写真:IYO/PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

コロナ禍において、夫婦がともに過ごす時間が増えた方も多くいらっしゃると思います。いつかは子どもが巣立ち夫婦だけになる、今はお互いに仕事というフィールドがあるが、リタイアしたら夫婦だけの時間を持つようになる──。考えてみたことはあるけれど実感を伴わなかった将来を、コロナの影響で四六時中一緒にいることを余儀なくされ、多かれ少なかれ疑似体験した方々がいます。そしてそれは幸せな未来ではなく、どちらかというと不安に感じられた人が多いようです。

結婚当初は、相手のことを「もう離さない」と思っていた気持ちも、やがて、相手と「もう話さない」という状況に陥ることを面白おかしく表現することもあるように、気持ちは変化するものですし、役割も関係性も人生のステージによってさまざま変わってきます。

退職後は居場所がなく妻に依存

人生100年時代と言われるようになり、健康寿命も大きく伸び、それに伴い結婚生活の時間も長くなっています。一時期、退職金をもらったら離婚する熟年離婚というものが取り上げられたり、定年退職で夫がいつも一緒に居るようになったことを「濡れ落ち葉」と称し、いろいろなところについて回られることがうっとうしいと表現されることが話題になり、世の女性たちの共感を得たこともあります。

このように長年連れ添った夫婦の関係性がネガティブに取り上げられる背景には、耐える日々を過ごしているのは自分だけではないという安心感を妻たちが求めていることがあるように見受けられます。

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夫は退職後に、ようやく夫婦の時間が持てると思う人が多いのに対し、妻は、やっと夫の面倒(夫を支える仕事)から解放され、自分の時間を持ちたいと思う傾向が強いようです。現役でも、夫が単身赴任先から戻ると妻がうつになるケースもたくさん見てきました。

多くは、夫が自分の居場所を家庭以外に持てずに、妻に依存しすぎることが問題です。とはいえ、不倫などは問題外ですが、働いているうちは仕事上の付き合いはあっても、それがなくなってしまえば、おのずと付き合いが途絶えてしまうということもあります。

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