コロナ禍で「遠距離結婚を解消」した夫婦の選択 「通い婚」がリモートワークのおかげで同居に

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コロナ禍で“積極的遠距離結婚”を解消した夫婦は今、どんなふうに暮らしているのでしょうか?(写真:stockmate/PIXTA)

「コロナ禍で“積極的遠距離結婚”から積極的近距離結婚、つまりは普通の結婚生活になりました!」

そう笑顔で話すのは、和歌山県内でゲストハウスを営むゴローさん31歳です。

ゴローさんは、2年前に6歳年上の妻、真由美さんと結婚。それまで勤めていた宇都宮市内の会社を辞め、地元和歌山へ戻り一念発起。学生時代からコミュニティー作りが得意だったゴローさんは、海外からのゲストを熊野のある地元でもてなしたいと、ゲストハウスをスタートさせました。

妻の真由美さんとは、6年前に栃木県宇都宮市で出会いました。真由美さんは大手企業の宇都宮支社勤務で、会社の後輩がたまたまゴローさんの友人だったそうです。

2人が急接近したのは、民間ボランティアが運営する宇都宮花火大会でした。

真由美さんは花火大会募金の集金係で、真由美さんが出向けば、とにかくお金が集まるとうわさされるほどのやり手。ゴローさんはぜひそのノウハウを知りたく、真由美さんの後輩である友人に紹介してもらうことに。

それ以来、花火大会のボランティア会議などで会う機会も増え、ゴローさんが企画するイベントには真由美さんも参加するようになり、気が付けばお互いに惹かれ合って交際がスタート。共通の仲間も増え、ますます地域イベントの盛り上げ役となり、順調なまでの関係を築いていきました。

脱サラし、地元和歌山で起業することを決意

しかし転機が訪れます。

ゴローさんは、宇都宮でさまざまなコミュニティーイベントを企画開催するにつれ、1つの目標が芽生えてきました。

それは、地元和歌山で、国や地域を超えたコミュニティーを作ることです。

ゴローさんはつねづね自分で何かビジネスがしたい、何か発信できるものはないかと考えており、とくに実家のあたりは熊野信仰の聖地で外国人にも人気。これまでさまざまな国を旅歩いてきたゴローさんにとって、地元でのコミュニティー作りというのが明確になっていきました。そして、交際から3年ほど経った頃、意を決して脱サラ、起業することを決めたのです。

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