長引く休校でも子どもを元気にする食事の秘訣 3食の栄養バランスを考えて摂取するには?

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休校が長引く中、家庭での食事はどうすればよいのでしょうか(写真:プラナ / PIXTA)

学校が休校となり、朝食、昼食、夕食の3食を家庭で用意することとなってから2カ月が経過しました。延長された期限としている5月31日まで緊急事態宣言が続けば、休校期間は3か月に及びます。

日々の子どもの食事の用意に大変な思いをされている方も多いと思います。そんな中、家庭での食事が子どもの成長に必要な栄養素が足りているのか不安に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

食事には、栄養素を摂取するという役割以外にも、家族と一緒に食事をとること(共食)が生活態度や精神的健康などと関連してよい影響があります。特に子どもの時には、何を食べるのかだけではなく、家族と一緒に楽しく食事をすることができているか、という点が非常に大切です。それを踏まえて、食事のバランスを整えるためには、

・主食、主菜、副菜を揃える
・おやつなどに果物を取り入れる
・牛乳などカルシウムを摂取できる食品を取り入れる
・鉄が豊富に含まれる食品を取り入れる

といった4つのポイントを意識することが大切です。小学生のお子さんについて、不足しがちな栄養素を確認し、日々の食事に取り入れるためにはどうすればよいのでしょうか。
以下、具体的に見ていきましょう。

子どもに不足しがちな栄養素

日本人の食事摂取基準2020年の子ども(小学生)の各栄養素摂取量の指標となる値と、「平成30年国民健康・栄養調査の栄養素摂取状況」の平均値、中央値を比較すると、ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、鉄、ビタミンC、食物繊維が不足しがちな栄養素と考えられます。

日本人の食事摂取基準と国民健康・栄養調査では、年齢階層の区分が違うため、あくまでも傾向ですが、これらの栄養素の働きは以下のようになります。

・ビタミンB1:糖質がエネルギーとして利用される時に働くなど
・ビタミンB2:糖質、たんぱく質、脂質がエネルギーとして利用される時に働く、たんぱく質の合成を助けるなど
・カルシウム:骨や歯の成分、筋肉の収縮、神経刺激伝達など
・鉄:赤血球中の構成成分、酸素を全身に運搬するなど
・ビタミンC:酸化を防ぐ、コラーゲンの生成に必要、鉄の吸収を促進するなど
・食物繊維:腸内環境を整えるなど
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