「京浜東北・根岸線」家賃相場が安い駅トップ20
1位の駅は横浜市にある閑静なベッドタウン
5位の新杉田駅は、洋光台と同じ横浜市磯子区に位置する。東側は京浜工業地帯で、IHIや東芝など大企業の工場や事業所がある。
駅前は大規模マンションなどもあり、殺風景なビジネス街という雰囲気ではない。駅に直結にした商業施設のほか、前述の企業に勤める人たちを対象にした飲食店なども多く、自炊をする余裕のない多忙なシングルには心強いだろう。
また新杉田駅は、地球環境や深海の観測や研究を行っている海洋研究開発機構の横浜研究所の最寄駅でもある。研究内容や施設内部、図書館などは一部一般にも公開されており(※)、老若男女を問わず人気を集めている。工業地帯というだけでない意外な魅力がある、と言えるかもしれない。
さいたまエリアが「住みたい街」「住みやすい街」に
13位の浦和駅と14位のさいたま新都心駅、16位の大宮駅は、先月発表された「SUUMO住みたい街ランキング2020関東版」にランクインしている。昨年、今年と続いてさいたま市中核エリアの人気ぶりに注目が集まっているが、その理由は、京浜東北線に加え、湘南新宿ラインによる新宿方面へのアクセスがいい点も大きい。
なかでもさいたま新都心駅は、再開発が進み高層建築が並ぶビジネス街になりつつある。さいたまスーパーアリーナのある駅西口方面はオフィス街だが、駅東口は大規模マンションが建設されている。コクーンシティなど大型商業施設もあり、働くにも住むにもよし。加えてスポーツ観戦やライブなど充実した生活が期待できるだろう。
大宮駅と同率での川口駅は映画『キューポラのある街』の舞台で知られる街。かつては鋳物工場の多い地域であったが、その跡地が住宅地として開発され発展。駅周辺はタワーマンションも目立つ。また、街中には緑あふれる大きな公園も数多い。
そごう川口店などの百貨店のほか、24時間営業のスーパーやディスカウントストアなど、ショッピング施設も充実。「樹モール」の名で親しまれる川口銀座商店街やふじの市商店街などもあり、アットホームなふれあいにも事欠かない。東京都との物理的な近さとともに、生活のうえでの便利さは確実といえそうだ。
ランキングには都内の駅は登場しないが、JR京浜東北・根岸線は遅くまで運行しているため、多少離れた所在地の駅であっても、都心部で地下鉄沿線に住むより終電が遅く、時間の自由がきく、というケースもよく耳にする。幹線ならではの強みだろう。住みたい街や住みやすい街が多くランクインしているJR京浜東北・根岸線沿線の駅では、ライフステージやスタイルにあった住まいがきっと見つかるはずだ。
(文/鈴木千春)
※1 現在は新型コロナウイルス感染防止のため中止
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている京浜東北線の沿線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(住戸名寄せあり、定期借家を除く)
【データ抽出期間】2019/12~2020/2
【家賃の算出⽅法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む⽉額賃料から中央値を算出
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、平日の日中時間帯の検索結果から算出(乗換時間を含む)
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
※ダイヤ改正等により、結果が変動する場合がある