昔と今で様変わり「山手線」の電車と駅の風景 49年ぶり新駅が開業、原宿駅も新駅舎に交代

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国鉄時代の山手線103系電車。現在はこの3世代後となるE235系電車が山手線の顔だ(筆者撮影)

映画スター・小林旭の歌う「恋の山手線」(小島貞二作詞・浜口庫之助作曲)が大ヒットしたのは1964(昭和39)年のことだった。

山手線の各駅を語呂合わせと駄洒落で織り込んだコミック・ソング。上野から内回り電車で各駅を取り上げながら乗り鉄といったところだが、どういうわけか新大久保と浜松町、西日暮里が挿入されていない。西日暮里駅が開業したのが1971年4月だったので、これは仕方ないことだが。

この西日暮里の後、49年ぶりの山手線の新駅として今年3月に開業したのが「高輪ゲートウェイ」駅だ。どうもこの駅名も、歌詞には入れにくそうな駅名のようである。

やまてせん?やまのてせん?

山手線の電車は環状線をぐるぐる回っているが、正式な路線名としての山手線は品川駅を起点に、渋谷駅・新宿駅・池袋駅を経由して田端駅までを結ぶ全長20.6 kmの路線だ。厳密に言えば、山手線の電車は田端―東京間は東北本線、東京―品川間は東海道本線に乗り入れという形をとっている。

山手線の呼び方は開業当初から「やまのてせん」だったが、終戦後に進駐軍の命令によりローマ字を併記することになり、この際に国鉄部内での通称だった「YAMATE」と表記、以後「やまてせん」と呼ばれてきた。1970年代からの旅行ブームが到来して駅名などをわかりやすくしようと、1971年3月のダイヤ改正で「やまてせん」から再び「やまのてせん」に改めた。

山手線の始発駅であり、新駅・高輪ゲートウェイの隣でもある品川から、外回り電車でぐるりと1周してみよう。

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