日本は過去「海外発の感染症」にどう対応したか

人類は未知なる病と繰り返し戦い続けてきた

新型コロナウィルスの感染予防としてマスク着用や手洗いを呼びかけていますが、日本は過去「海外発の感染症」にどう対応していたのでしょうか(写真:monzenmachi/iStock)

過去から教訓を引き出すために

新型コロナウィルスが世界各地に広がり、いまだに終息する素振りを見せない。死者数も恐ろしいスピードで積み上がっていく。

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

私は企業のコンサルタントに従業している。まわりから聞こえてくる意見に、象徴的な2つがある。それは「グローバリズムが発展しすぎたがゆえの、反グローバリズム」と「サプライチェーンが高度化したがゆえの、反サプライチェーン」だ。

これは専門的な内容を解説する場ではないので、簡易的に話す。日本企業は、中国や東南アジアに事業が拡大し、それがゆえに新型コロナウィルスの打撃を受けている。そこで前者は、だからこそ中国などを外して事業を再構築しようというもの。

そして、現在、生産・在庫・販売など一連のサプライチェーンは、極限までムダな流通量を削っている。それがサプライチェーンの進化だった。しかし、そうすると、脆弱になり、今回のような災害時にはすぐさま止まってしまう。だから後者は、サプライチェーンを高度化するのではなく、むしろ余裕をもたせろと主張するもの。

この2つが、なぜ私にとって象徴的かというと、その思考の振れ幅があまりにも極端だからだ。大きな事故の際には、多くの人たちが過去を突然に全否定しようとする。平和な日常を過ごしていたときには疑いもしなかったくせに。災害から教訓を引き出すにしても、それは過去を完全に否定するのではなく、きっと、過去のよかったところも見逃さずに、改良する目が必要だろう。

しかし、ここに人間の哀しさを見るべきだと、私は思う。「歴史は繰り返す」というけれど、それは人間の心理や行動も同じだ。私は医師でも疫学者でもない。ただ、災害の際の人々の心理や行動に興味を抱いてきた。

災害が襲うたびに人間はどう動いてきたのか。特に、病気という目に見えない災害が襲ってきたとき。それこそ、歴史から過去の事例を引き出せるのではないだろうか。

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