コロナ禍で「結婚」「離婚」求める人たちの事情 未曾有の事態は生き方を見直すきっかけに

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未曾有の事態は、これからの身の振り方を考えるきっかけになりやすい(写真:bee/PIXTA)

結婚相談所の経営者として婚活現場の第一線に立つ筆者が、急激に変わっている日本の婚活事情について解説する本連載。新型コロナウイルスの感染拡大が伝えられる中、「結婚したい」という問い合わせが増えているといいます。こうした未曾有の事態の時は、改めて自分の人生を見つめ直す機会になるようです。

リーマンショックで結婚したい女性が激増

新型コロナウイルスが深刻な状況となっています。在宅勤務や外出自粛などの影響で、飲食店や物販も不振。連日のように「○○の業績が悪化している」「経済的損失は○兆円だ」などと報道されています。これらを目の当たりにしていると、じわじわと気持ちがむしばれていくような思いがします。

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結婚と経済は反比例しています。2008年にリーマンショックが起きたときは、私が結婚相談所をスタートしたばかりの時。先輩たちに聞くと、その前までは男性からの相談が女性より圧倒的に多かったそうです。

お見合いパーティに行っても男性だらけ。女性たちが社会で活躍し出した時期で、「仕事がおもしろい」「結婚は後回し」と考える女性が多かったのでしょう。男性が余っている状態でした。

ところが、リーマンショックで不況に陥ると、高学歴で年収800~1000万円も得ていた男性もリストラの対象に。それまで結婚したがっていた男性たちは経済的理由で結婚を諦め、一方で結婚に安定を求める女性が増えるという逆転現象が起こりました。

「婚活」という言葉がブームになったのもこの時期。以来、結婚相談所を訪れる割合は女性が6で、男性が4。その比率は経済が回復していないため今でも変わっていません。

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