島根の高校へ地域留学から東大進学した彼の夢

田舎だからこそ得られたリアリティが夢の源

「前の高校と一番違うことは、とにかく関わる大人が多いこと」だった。

昨年、島根県立津和野高校卒業。現在東京大学1年生の鈴木元太さん。幼少期を北海道で過ごす。「島根への留学は僕の意思。両親は僕の選択を尊重し、応援してくれました」(撮影:SUUMOジャーナル編集部)

例えば、地域の人たちが先生役、指導役になって、高校生たちが興味を持ちそうなテーマで、より実践的に学べるカリキュラムを1年間通して設けている。そのコースは20以上。

「例えばドローン入門だったり、津和野の建築や食だったり、空き店舗をなんとかしようだったり、何でもあり。今では、“T-プラン”と名付けられ、猫カフェやアイドル入門といったものもあります。生徒のほうから提案もできます」

津和野高校の1学年の生徒数は60人程度と少人数。地域の人たちと生徒たちがお互いに顔と名前がわかる環境で、交流を深めていく。大人と生徒との距離感がとても近いのが都会との大きな違いだ。

「竹林を守る」活動の体験が、将来への座標に

鈴木さんが高校生活で積極的に取り組んだのが「竹林」だ。

鈴木さんと一緒にいるのは高校魅力化コーディネーターの、通称「うっしー」こと、牛木さん(画像提供:鈴木さん)

街に入り込んでフィールドワークをする地域系部活動「グローカルラボ」の一環として、地域の行事に参加して地域の人たちと顔見知りになったり、自分たちが借りた畑で作物を育てるために地元の農家さんたちの協力を得るなか、鈴木さんは「津和野では放置した竹林が増えており、景観や生態系に悪影響を及ぼす危険がある」ということを知る。

「どうにかならないかなと思い、学校と地域を結ぶ高校魅力化コーディネーターにお願いし、竹林の持ち主の方や役場の方に会って、話を聞きました」

竹林保全活動の様子と、竹を器にしたタケノコご飯(画像提供:鈴木さん)

その後、たけのこを掘る企画を立ち上げたり、竹を割って器にしたタケノコご飯をしたり、小学生と竹馬をつくるワークショップをしたりと、「鈴木くんといえば竹」と高校でも一目置かれる存在になったそう。

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