新型コロナの影響で「外出を控える人」の盲点 過食と体重の増加は「冬季うつ」かもしれない

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冬季うつは体が重く、とにかく面倒になりがちです(写真:hanack/PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係をつくる「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

日照時間が短い冬の季節は、太陽の光を浴びる時間が短く、その影響で神経伝達物質であるセロトニンが減少し、脳の活動が鈍くなって心身のリズムが狂いやすくなります。天気の影響を受けて頭痛などの不調を起こす方々が多いように、こうした季節変動に影響を受けやすい人も多く、冬季うつと呼ばれ、季節性気分障害などと診断されることもあります。

「冬季うつ」の特徴は?

春が近づくにつれて解消に向かうことが見込まれるのですが、今年は、新型コロナウイルスの影響で外出を控えることにより、1日中、外へ出ないこともあると考えられるので、陽の光を浴びる機会が減ってしまいそうです。

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また、オフィスでは、お昼の時間帯に少し遠くのお店までランチに出向いてみるなどの方策が有効なのですが、不特定多数の人が集まるレストランよりも、社内でお弁当を食べることが多くなるかもしれません。

日光を浴びたり体を動かす頻度が減ることにより、この症状が長引いてしまう懸念があります。

・気分が落ち込みやすい
・疲れやすい
・体を動かしたり、何かをするのがおっくう
・集中力の低下
・好きなことも楽しめなくなる

などが一般的に見られるうつ症状で、さらに「食欲がなくなる」「眠れない、眠りが浅い」が挙げられますが、冬季うつでは反対に「過食になる」「過眠になる」という特徴があります。特に炭水化物を欲し、結果として体重が増えることが多い傾向があります。

単なる正月太りの名残りだと思っていたら、そうではなかったということもあるわけですし、よく眠れているから大丈夫ともいえないことがあります。もちろん、心身ともに元気に過ごせていれば問題はありませんが、しっかり食べて寝ているのに、体が思うように動かなかったり、気持ちが落ち込むことが多いなら、方策を考える必要があります。

冬季うつは体が重く、とにかく何かするのが面倒になりがちです。これから年度替わりを迎え、人と会うのがおっくうとは言っていられない状況にもなってくると思いますので、精神的なコンディションを高めるためには、陽の光を浴びる、体を動かすことが大切になってきます。

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