自衛隊の「不発弾処理隊」のスゴイ仕事っぷり 那覇駐屯地所属の処理隊は1日2回の出動も

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自衛隊の「不発弾処理隊」の仕事について迫りました(写真:mirai4192/PIXTA)

かつて、自衛隊に対しては否定的な見方をする国民が少なくなかったと聞きます。自衛官の子どもが学校で先生に親の職業を批判された、などという話も伝えられました。

さすがにそうした風潮はなくなってきたとはいえ、今なお「自衛隊→戦争」と連想される方、警戒感を抱く方がメディアも含めていらっしゃいます。時に自衛隊が制服で街中を歩いているだけで抗議の声を上げる方もいるようです。

ただし、国民全体を見た場合、圧倒的に信頼されている政府機関は自衛隊という調査結果が出ています。日本経済新聞社の『数字で見るリアル世論 郵送調査2018』では、「信頼する政府機関」の1位は自衛隊でした。また、内閣府が2018年1月に行った『自衛隊・防衛問題に関する世論調査』では89.8%の方々が自衛隊によい印象を持っています。

不発弾処理隊の役割

たしかに、自衛隊の任務の大部分は、われわれ市井の人間から離れたところで行われるのであまり知られていません。それゆえ、災害時などにその実力が表に現れると驚きをもって迎えられるわけですが、災害派遣以外にもわれわれの生活に近いところで人知れず安全を守っている部隊があります。不発弾処理隊もその1つです。

拙著『「反権力」は正義ですか』でも詳しく書いていますが、日本には現在4つの不発弾処理隊が存在しています。沖縄県・那覇駐屯地に所属する「第101不発弾処理隊」、埼玉県・朝霞駐屯地に所属する「第102不発弾処理隊」、京都府・桂駐屯地に所属する「第103不発弾処理隊」、そして、佐賀県・目達原駐屯地に所属する「第104不発弾処理隊」です。

それらの部隊が、担当区域内で発見された不発弾のもとに向かい、状況に合わせて適切な処理を行っています。爆発事故を防ぎ、不発弾の危険や不安を取り除き、国民生活を守る。これが、不発弾処理隊の任務です。

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