読解力が弱い人はこの「6ステップ」で鍛えよう
いかにパターンをつかめるかがポイントだ
文章を書くということは、何かを主張しているということだ。そして、何かを主張しているとは、何かに反対しているということだ。つまり、「……ではない。……なのだ」と、ほとんどの文章は語っている。したがって、その文章が何を言いたいかを理解したかったら、何に反対しているかを考えるといい。
文章を読んで、文字面はわかるのだが、何を言いたいのかよくわからないことがある。あるいは、会議で人の意見を聞いている場合も、その主張がわかりにくいことがある。そのように感じるのは、それが何に反対しているのかをとらえきれずにいるときだ。
その人の語る内容について知識がない場合、はっきりと反対していることをその人自身が示したくなくてぼかしている場合など様々だが、ともあれ、何に反対しているのかがわかれば、その人の言いたいことがはっきりする。
しかも、課題文が何に反対しているかが明確になれば、その人の意見について考える場合の手掛かりになる。対立軸が明確になるので、その意見についての自分の考えを深めるとき、論点が明確になる。
なお、そのときヒントになるのが、第二部だ。この部分で示される「確かに……。しかし……」の「確かに」のあとに示されている考えを見ると、多くの場合、筆者がどのような意見を対立意見として示しているのかが理解できる。
文章内の最大の主張のとらえ方
ほとんどの場合、その文章が最も強く反対していることの裏返しが、その文章の最大の主張だ。「〇〇がよい」という考えに反対している場合、「〇○はよくない」と言おうとしていると考えられる。まずはそのような最大の主張を明確にとらえる必要がある。
だが、それだけでなく、その根拠もきちんととらえておくのが望ましい。それをしっかりと整理できてこそ、文章を読み取ったといえる。
以上のことを踏まえながら、読解の練習をしていこう。