ただし、もちろん実際の文章では段落が四つとは限らない。それ以上のことが圧倒的に多い。また、「型」通りの、「……だろうか。確かに……。しかし……。なぜなら……。したがって……」という表現は用いられていないことが多い。
よくみられる構成パターン
多くの文章は以下のような構成になっている。
●第一部「問題提起」のパターン
第一部の問題提起には次のようなパターンがある。
・疑問文で示す 「……だろうか」などと疑問文で問題提起する
・結論を示す 「私は……と考える」などと自分の意見を最初に示す
・事実だけを示してほのめかす 「このようなことが起こっている」という状況だけを書いて、問題提起は表立ってすることなく、ほのめかすだけにしている
●第二部「意見提示」のパターン
「確かに……。しかし……」のほか、以下のような表現が用いられる。
時には、一つの「確かに……。しかし……」ではなく、複数の反対意見に考慮して、いくつもの「確かに……。しかし……」を重ねることもある。
そのほか、「なるほど……。ところが……」「……の面がある。一方……」「……とされている。しかし……」「それには、……の面がある。だが……」「一方では……。しかし、他方では……」などが用いられる。
●第三部「展開」のパターン
文章の最も大事な部分なので、定式化するのは難しい。様々なパターンで自説の根拠を示し、その背景などを深めていく。
●第四部「結論」のパターン
結論を示すのが原則だが、実際の文章では、ちょっと余計なことを加えたり、付け足しめいたことを語る場合もある。
四部構成に直したら、次にこの文章のキーワードは何なのかを考え、その意味を正確にとらえる努力をする。ほとんどの場合、最も多く出てくる用語がキーワードだ。ただし、そこに特殊な意味が込められている場合があるので、注意する必要がある。文章中にその説明があったら、それをしっかりとチェックする。