自衛隊で実践されている究極の「片づけ術」とは 絶対に必要な条件が「モノを捨てること」

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掃除は手足の曲げ伸ばしがしやすく、さらに汚れてもよい服装で行う。匍匐前進できるくらいの格好が理想!(撮影:田中達晃+石川咲希/Pash)
年末の大掃除でキレイにした部屋も、正月のダラダラ生活で見る影もない……。そんなアナタは、万が一の事態で生き残れないかもしれない。陸上自衛隊で最強と言われる第1空挺団(パラシュート部隊)での経験を生かし、清掃会社を立ち上げた筆者が、合理的かつ大胆な片づけ術をまとめた『自衛隊式片づけ術』から一部を引用して紹介する。

自衛隊では掃除と整理整頓をたたき込まれる

周囲を清潔に保ち、整理整頓しておくことは、自衛隊においては生き残りに直結する。例えば有事の際は、必要なものを瞬時に取り出す必要がある。どこに何があるか、一目でわかるように整頓しておくことは必須だ。

また、装備の部品が足りなかったり、手入れを怠っていたりして、いざというときに使えなかったら、それこそ命にかかわる。空挺隊の仕事道具であるパラシュートを例にとってみればわかるだろう。

だからこそ、自衛官の訓練でイヤというほどたたき込まれるのが、掃除と整理整頓なのだ。

定期的に行われる「台風」という訓練では、教官が部屋に入ってきて、ロッカーの中身をぶちまけたりベッドをぐちゃぐちゃにしたりして散らかしていく。そしてその際、その部屋にあったものをこっそりと持ち去りまでする。

訓練生は片づけをしながら、何が持ち出されたのかを確認し、正しい答えを教官に告げなければならない。このように、毎日の片づけが、実戦を見据えた訓練だったのだ。

ちなみに、自衛官ひとりに与えられるスペースはロッカー1つと二段ベッド下に収納されたケースのみ。自衛官は皆、必要最低限のものだけで暮らすミニマリストでもある。

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