「不登校の子ども」を家族でケアする5つの方法 「冬季うつ」は元気な大人でも起こる症状だ

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冬の時期は「子どもが学校に行きたがらない」という相談が多いそう。その症状は「冬季うつ」によるものかもしれません(写真:takasuu/iStock)

この季節に多くなるご相談といえば、「子どもが学校に行きたがらない。それが原因で夫婦仲が悪化――」といった内容です。

最近では芸能界のビッグカップルの離婚のニュースもありましたとおり、どのご家庭も、子どもの教育や環境が夫婦げんかや離婚の引き金になることが多いです。

夫婦それぞれの価値観がありますので、「子ども自身がどうしたいか」ということよりも、大人たちがそれぞれ自分の価値観の中で「これがいい、こっちのほうがいい」と主張してけんかが勃発してしまうことが多いようです。

小2の子どもが冬休み前から不登校に

2年前からご相談にいらしているのは、当時小学2年生の和也さん(仮名)の母、彩音さん(仮名、40代)。

「実は子どもが冬休みに入る前くらいから不登校なんです。とくにいじめられているわけでもなく、先生と折りが合わないわけでもないのですが、本人に原因を聞いても、『なんか具合悪い』しか言わなくて……。

PTAも顔を出しにくいし、ママ友の集まりも断りたいんです。周りのママたちは気を遣って優しくしてくれるのですが、やっぱり人目が気になってしまって……。夫と話し合ってはいるのですが、何か学校に原因があるんじゃないか、お前が悪いんじゃないかと私の責任のように言ってくるので、頭にきちゃって……。しかも、すごい剣幕で息子に問いただすようにしてしまったせいで、息子は夫と話したがらなくなってしまいました」

この季節のこういったご相談のたびに思い出すのが筆者自身の経験です。

幼少期からカラダが弱かった筆者は自我が芽生える小学3年生以降、毎年3学期になると不登校が恒例となっていました。いじめがあったわけではないし、友達もいる。嫌いな先生も多少はいましたが、生活に支障のある程度ではないという不登校児でした。

筆者の母は養護教諭だったので子どもの心の成長に理解がありましたが、父は肉体もメンタルも丈夫なタイプだったので、「まさかわが子がこうなるなんて」と理解に悩み、ただただフリーズ。自分の死に際に「あのときのお前の気持ちが少しわかる気がする」とようやく気がつけたような人でした。

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