無名でもテレビ取材される人には"コツ"がある 誰に向けて情報発信しようとしていますか?

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テレビマンが採用したいネタとは?(写真:kotoru/PIXTA)
テレビ番組は情報が命。その情報をネタとして取り上げるかどうかは「多くの人に見てもらえそうか」、つまり「いかに社会に役立つか」が決め手となっています。
「情報プレゼンターとくダネ!」「Mr.サンデー」など、これまで7000番組以上の構成を手がけた放送作家であり『タダでテレビに取り上げられる方法』の著者・石田章洋氏が、テレビマンが思わず採用したくなるネタの作り方を紹介します。

テレビには「公共性」のあるネタが採用される

テレビ番組を制作するテレビマンはつねにネタを探しています。時には企業などから送られてくるプレスリリースを読んでネタを採用することがあります。前回記事でも書きましたが、うまく伝わる書き方さえできれば、自社の商品やサービスがテレビで取り上げられる可能性は十分にあります。

しかし、ただ伝わればいいということだけでなく、テレビで放送するには、条件があります。それは「視聴者にとって有効な情報であること」です。つい「うちの会社の商品は、こんなにすごい」などという自社都合の文脈でストレートに売り込みがちですが、これでは見る側の興味関心を無視しています。視聴者にとって「なぜ今、これを放送するのだろうか?」という納得感が情報にあるかどうかが重要です。

そのポイントの1つとなるのが「公共性」です。

個人的なことでも、視点を高くして社会と絡めることで「公共性」を帯びることもあります。

例えば、「自分のスマホがすぐに壊れた」とSNSに書けば、あくまで個人としての発信になりますが、ほかに同じメーカーのスマホのユーザーから「俺も」「私も」といった声が次々にあがれば「×××社製のスマホは壊れやすい」のではないか、と公共性のあるニュースとなります。もし「あなたのスマホが火を吹いた」のであれば、1件だけであっても、事の重大性から一気に「公共性」を帯びることになるでしょう。

個人的なことや自社都合のことでも、少し視点を高めて、うちの商品は「社会にとってどんな意味を持つのか」と考えてみてください。

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