会話を「スマホに頼りすぎる人」の危うい思考

同調できているようで実は成立していない

見たもの、食べたもの、参加したこと……あなたは自分が体験した内容を、人に説明し、語ることができますか? (写真:Mills/PIXTA)
旅行に出かけた、レストランで美味しいものを食べた、珍しいものを見た、楽しいイベントに参加した――。人はいろんな体験をするが、その体験の内容をどのくらい人に説明し、語ることができるだろうか。

人との会話は“視界をシェア”して終わり

スマホが主流になってから顕著になったと感じるのは、会って話をしているときに、「自分の体験したことや記憶を、言葉で語る」のではなく、足を運んだ先でスマホで撮った写真などを見せながら、「自分の視界の一部をシェアする」だけの人が増えたことだ。

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

ある人が、連休に石垣島に行ってきたと言って、自分のスマホに写真を表示させ、それを紙芝居のように次々とスワイプしながら話しはじめた。その語り口調はこうだ。

「このビーチはきれいだったよ。ここもきれいだった。ここも。青いでしょう。ほら青いんだよ。これは船の上。ここでダイビングした。ダイビング終わった。こんな花咲いてた。これも花。これはホテルのレストラン。これは美味しかった。これマジうまかった。ホテルのバー。こんな感じ。これは夜の風景。これも夜。朝はこんな感じ」

一応「きれいだね」「青いね」と相づちを打って付き合うのだが、その写真の思い出を楽しんでいるのは、写真を見せている本人だけ。聞いているこちらは「そりゃよかったですね」としか感じられず、ちっとも面白くない。

次ページ見せたくない写真が出てきたら…
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