宇宙から見た地球のため息が出るほど美しい姿 JAXAエンジニアの「強い思い」から実現した

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真っ青な地球が美しい。フロリダ州上空で撮影された360度の全天球静止画(画像:(c)RICOH/JAXA)
11月27日、リコーとJAXAは宇宙空間で撮影した360度画像(第2弾)を公開した。本稿ではその画像と撮影に使用したカメラの開発経緯を紹介する。外部の配信先でお読みの場合、360度画像を閲覧できない場合があるので、その際は東洋経済オンライン内でお読みいただきたい。(文中敬称略)

3・2・1リフトオフーー。

9月25日、大きな轟音と大勢の人の期待とともに鹿児島県の種子島宇宙センターより打ち上げられた「こうのとり8号機」。本来9月11日に打ち上げを実施する予定だったが、打ち上げの約3時間半前に発射台付近から火災が発生、延期していた。

種子島宇宙センターより打ち上げられたこうのとり8号機(記者撮影)

こうのとりはH-IIBロケットにより打ち上げられる無人の宇宙船のことで、食糧や実験装置など最大6トンの補給物資を地上約400km上空にある国際宇宙ステーション(ISS)に送り届けることがミッションだ。

打ち上げからわずか4日後の9月29日、無事にISSと結合に成功。11月3日には、用途を終えた実験機器や使用後の衣類などを積み込み、大気圏に再突入して燃やし今回のミッションを無事終えた。

宇宙の様子を見たい!

実は今回の打ち上げにはJAXAエンジニアのある思いも詰まっていた。それは、こうのとり8号機にリコーの全天球カメラ[RICOH THETA(シータ)]を積み込み、宇宙空間で360度画像を撮影するというものだ。

ただし、宇宙からの画像を撮ることが主目的ではなく、小型衛星光通信実験装置「SOLISS」の2軸ジンバル部の動作確認のためのモニタカメラとして採用されている。

フィリピン上空(画像:(c)RICOH/JAXA)
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