母子家庭向け「シェアハウス」に注目集まる背景

保育園と洗濯代行店が併設された住宅もある

シングルマザーの住まい事情はどうなっているのでしょうか?(写真:Fast&Slow/PIXTA)
母子世帯は、公的な住まいの支援策も乏しく、収入が不安定とされるため賃貸の入居を断られるケースが少なくないという。そんななか、母子世帯の貧困や孤独を防ぐために、不動産事業や介護事業を担う企業や、自治体などが、空き物件などを活用してシングルマザー向けシェアハウス事業に乗り出している。実際のシングルマザーの住まい事情や、専用のシェアハウスについて、住宅福祉に詳しい日本学術振興会特別研究員の葛西リサさんにお話しを伺った。

シングルマザーへの住宅支援はほとんどない

――シングルマザーの方の家探しの現状について教えてください。

多くのシングルマザーに取材すると、離婚をきっかけに家を出る母子家庭だけでなく、夫と反りが合わない、子どもへの虐待やDVなどの理由で、離婚する前から住まい探しを考えているプレ・シングルマザーもとても多いです。

当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

離婚せず、収入が不安定なイメージがある母子家庭が家を借りるには審査も通りにくく難しいのが現状。

シングルマザー向けと謳われている公営住宅優先入居制度は、行き場がないからと緊急に入居できるものではなく、希望する団地に空きがあるとも限りません。

日本学術振興会特別研究員の葛西リサさん(撮影:水野浩志)

平成28年の厚生労働省の調査では、シングルマザーが専業主婦の割合は2割程度、勤労者でも約半数が派遣社員やパート、アルバイトです。母親の稼ぎだけでは、家を借りて子どもとの生計を立てるのは難しいケースも多い。でも今の日本は、シングルマザーへの住宅支援もほとんどなく、地方自治体の窓口に相談したとしても支援しにくいのが現状です。

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