「離婚タワマン夫婦」がきっちり手切れする方法 無理して買ったタワマンに住み続けるには?
ただ、タワマンは暮らしに便利さや優雅な気持ちをもたらしてくれる反面、思いがけないトラブルももたらします。タワマン内にはいくつかの価格帯があるせいで、価値観の異なる人たちが共存することになるからです。
例えば、中層階以下のタワマンを所有している人の中には、セカンドハウスとしてキャッシュ購入している人もいれば、夫婦合算で何とかローンの審査が通ったという人もいます。収入に格差があれば、価値観は同じというわけにはいきません。そのためタワマン管理組合内でもめ事が起こりやすくなります。
実際、マンション管理会社に話を聞いたところ、「当社が預かるマンションは、“お金をかけて修繕していこう”という物件、そして“お金はかけずにいこう”という物件に分かれます。しかしタワマンの場合は、両方の価値観の人がいるので方針を決められず、苦心することが多い」というのです。
タワマン夫婦が離婚すると「財産分与」で必ずもめる
管理組合内だけでなくタワマンの物件内でも、もめ事が少なくありません。一緒に暮らしている夫婦が仲違いするのです。タワマン購入までは、その目的に向かって夫婦ともに歩んできたものの、いざ手に入った途端、方向が変わってしまうのでしょう。
タワマンは一般的なマンションより、部屋の個数があります。またタイプ別にも分かれていて、内装や仕様を選択できるようになっています。したがって、タワマンを所有する人たちは「カスタマイズしたい」という思いを強く持っています。
昔に比べると、おしゃれな家具も手頃に購入できるようになっていますから、「あれも、これも」と、テレビドラマに出てくるようなマンションライフを実現したくなる。その結果、支出は増え、預金は減りますが、「人生で最後の買い物だから」などと言い訳しながら、贅を尽くしてしまうのです。
しかし、もしタワマン夫婦が離婚の危機に陥ったら……。ぜいたくな選択をしてきたことが必ず問題になります。「財産分与」のもめ事が大きくなるのです。
結婚後、購入したマンションは、夫婦の共有財産となります。だとしたら、その権利は半々。とはいえ、マンションを2つに割ることはできません。そのような場合は、マンションの「評価額の半分」を、マンションに住まないほうがもらうことになります。
しかし、贅を尽くしたタワマンに投資してしまい、手元にお金がない場合はどうするか。売却し、現金を半分ずつ分けるしか方法はありませんが、凝りに凝った夢のタワマン、離婚することになっても簡単には手放したくない……。これは夫側に多い心情なのですが、さて、これを解決する手段はあるでしょうか?
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