1ドル=95円台まで円高が進む可能性は十分ある

「もし円高でも100円が限度」の根拠はあるか

「もし円高が進んでも1ドル=100円くらい」という漠然とした考え方でいいのだろうか(写真:freeangle/PIXTA)

円高は本当に止まったのでしょうか?市場では「一時は1ドル=104円台に入ったが、105円程度でモミ合う」との見方が根強い一方、「日銀による金融緩和余地は小さいから、円高を止めるのは難しいのでは」、との見方も有力です。

「予想外の円高リスク」は消えたのか?

今後、アメリカのドナルド・トランプ大統領によるドル安姿勢や、人民元が一段と下落することなどをきっかけに1ドル=90円台に突っ込むという「予想外の円高リスク」はないのでしょうか。果たして、個人投資家はそうしたリスクを認識できているのでしょうか?もちろん円高に絶対に進むと言っているわけではありませんが、今回は行動ファイナンスとテクニカル分析の視点から、その可能性とリスクへの対応策について探ってみます。

まずは、改めて行動ファイナンスという考え方から説明しましょう。行動ファイナンスでは「市場は合理的に決まるのではなく、非効率なもの」だと考えます。そもそも、株価や為替はマーケット参加者の感情に左右されがちで、合理的とは言えない投資家の意思決定などにより、適正価格を逸脱したモメンタム(勢い)やバブルが生じると説明しています。為替の話で言えば、急激な為替の変動をもたらす一つの要因として、人間・投資家のバイアスが想定されるわけです。

では個人投資家が行動ファイナンスやテクニカルの視点を用い、急激な円高の可能性を事前に察知し、機敏なロスカット実施で損失を抑えつつ、長期的に利益を積み重ねていくことは可能なのでしょうか?

結論から言うと、行動ファイナンスの視点から後述する「後悔の回避」や「過小反応」などを事前に理解しつつ、テクニカル分析を効果的に組み合わせることなどで、不意打ちによる損失拡大を防げる可能性を格段に高めることが可能なはずです。早速、わかりやすい例で見ていきましょう。

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