ファッション誌がユニクロ礼賛に変わった理屈

「ユニクロでよくない?」とは何が起こったか

「ユニバレ」「ユニ被り」はもはや死語!? 「ユニクロ」がファッション誌にも掲載されるほど、なぜ認められるようになったのか?(写真:winhorse/iStock)  
ユニクロがここまで普及した理由は、服は特別なもの、おしゃれは難しいという思い込みを解き、服で個性を競うことに疲れた人々の心をつかんだから。
これまで指摘されることのなかったユニクロのメッセージと消費の変化を気鋭の社会学者が『おしゃれ嫌い~私たちがユニクロを選ぶ本当の理由~』で鮮やかに読み解きます。

ユニクロ被りの恐怖から「ユニクロでよくない?」へ

柳井正の「決意表明」がようやく届いたのだろうか。革命的なUIPが始まってから4年後の2015年には、ファッション誌も「ユニクロでよくない?」と言い始めたのである。

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

それまでのユニクロはポピュラーな「みんなの服」ではあったが、決してファッション誌で特集される服ではなかった。新聞の折り込みチラシ、あるいは大々的なテレビCMによって、「ユニクロを買おう」と喚起されることはあっても、ファッション誌によって「ユニクロを買わねば」と思わされることはなかったのである。

なぜなら、ユニクロはどちらかと言えば着ていることを知られたくない服であったからだ。誰もが着ているユニクロを自分も着ているのは恥ずかしい。「ユニバレ」という言葉には、そんな消費者の複雑な心理が表れている。だからこそ、ひと手間加えて「デコクロ」し、「ユニ被り」しないように苦心したのだ。

ところが、「ユニバレ」「ユニ被り」と否定的に語られることの多かったユニクロが、一転してファッション誌の主役に躍り出る時代がやってきた。代表的なのが、『andGIRL(アンドガール)』2015年11月号の特集「ユニクロでよくない?」であろう。

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