「幸福度日本一」に福井県民が違和感を抱く理由

データでは見えてこない真実がそこにある

福井の暮らしで感じる「不幸せ」の募集に、切実な訴えが寄せられている(写真:福井新聞)

幸福度日本一の社会は「嫁の犠牲の下に成り立っている」、3世代同居が多く地縁・血縁が強い一方で「近所や親戚に見張られている感じがする」―。

福井新聞と日立京大ラボの共同研究プロジェクト「ふくい×AI 未来の幸せアクションリサーチ」で募集している、福井の暮らしで感じる「不幸せ」に切実な声が続々と寄せられている。データ上の「幸せ」だけでなく、幸せを実感できる社会を目指すには、こうした住民の痛みや生きづらさに向き合っていく必要がある。

「無償の労働」前提

「幸福度日本一の福井県。聞くたびに違和感しかありません」。ある60代女性は「女性が一生懸命働いて、家計を支えて、家のことをするのが当たり前。女性にとっては不幸度日本一の県」と「男女不平等」を痛烈に批判した。共働き率日本一の福井を支える女性たちからの「不幸せ」の訴えが目立った。

福井市の30代女性は「夫や子ども、義理の両親、家、地域のためならば、嫁は無償でいくらでも労働力を提供するのが前提で社会が成り立っている。喜んでやっていると思われているのでしょうか」と、社会の風潮に異を唱える。

結婚2年目で不妊治療をしている同市の女性は「『子育て支援』という言葉を見聞きするだけで落ち込む」と吐露。鯖江市の30代女性は「出会う人みんな『子どもは?』と質問してくる。いろいろな生き方を認めてほしい」と願った。

福井の密な地域コミュニティーは、助け合いにつながっている半面、息苦しさを感じる人も多かった。「子どもの親同士のつながりがしんどい。なじめない」(永平寺町の40代女性)、「知り合いばかりで、婚活など隠れてやりたいこともできない」(福井市の30代男性)、「家族の学歴、勤務先まで聞かれ、結婚まだか、子どもまだかと何度も言われる」(同市の50代女性)と、日頃の不満をあらわにした。

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