世界経済は完全に「景気後退」入りしている

あらゆる循環指標が示唆

世界経済はすでに景気後退入りしている。引き金となったのは?(写真:Mugimaki/PIXTA)

世界経済は不況にあるのかもしれない。循環指数のほとんどが、景気が横ばいもしくは悪化していることを示している。ほとんどの経済データの後追いとなるその性質を考えると、景気後退というのは、確定してから初めてはっきりとわかるようになる。

サイクル後期の景気後退は、低迷が始まってからだいぶ経つまでは中期の低迷と見分けることが通常不可能である。

2015年以来、低迷している

景気循環の権威であるビクター・ザーノウイッツ氏は、景気後退の到来はその時点でつねに物議を醸し、通常、経済ウォッチャーのほとんどは時期を見逃してしまう。同氏は1992年の著書で、「政治家たちは、消費者や景況感に害を及ぼし、景気悪化を加速させることを恐れて景気後退を宣言したがらない」と記している。

だが、景気循環に対して信頼できる指針を示す主要な経済と産業の指標はほぼすべてが、経済がすでに深刻な低迷状態にあることを確実に示している。

世界的な製造業の調査、工業生産、新規受注、企業投資、建設活動、自動車生産、貨物量を見ると、前年に比べて横ばいもしくは下がっている。最も包括的な数字によれば、5月の製造業生産と貿易の流れが基本的に前年に比べて横ばいである。購買調査と工業生産からのより最近のデータを見ると、6月と7月に低迷状態が悪化している。

ほとんどの評価基準によれば、世界経済は2015年以来、ほとんどの国においては2009年以来、最も深刻な低迷状態の真っただ中にある。金融市場と物価を見れば、経済がもうすぐ不況になる、もしくはすでにそうである可能性が高いことがわかる。

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