学生80人超が住む「愛知県のある団地」の仕掛け

世代間交流を深める高蔵寺ニュータウンの今

高蔵寺ニュータウンで、”大学生がシニアと団地で暮らす”取り組みが行われています(写真:倉畑桐子)

愛知県名古屋市に隣接する春日井市の丘陵地に広がる、UR都市機構が開発した高蔵寺ニュータウン。東京の多摩、大阪の千里と並ぶ日本三大ニュータウンの一つと言われ、当初は約700haに8万人超が暮らす大規模な街づくりが行われた。

最初に完成した藤山台団地が1968年に入居を開始してから、昨年で50年が経過。全国各地で課題となっている少子高齢化の波はここにも押し寄せているようにも見える。だがこの団地では、住人に新しい気持ちが芽生えるような取り組みが進んでいた。

通学時間を短縮して有意義に!

現在、高蔵寺ニュータウンの団地には、そこから3kmほど離れた場所にある中部大学の学生83名(2019年4月1日時点)が「地域連携住居」という取り組みを利用して暮らしている。団地内にはファミリー向けにつくられた間取りも多く、十分な広さがある。

当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

入居を希望する学生は、各地区の自治会加入・地域活性化に資する活動(以下、地域貢献活動)への継続参加が条件。地域貢献活動への参加によって与えられるポイントを学期(春・秋)内に一定数集めることが要件となっており、その特典として家賃が割引になる。これがUR都市機構・春日井市・中部大学の3者で取り組む「地域連携住居制度」の仕組みだ。スタートした初年度は21人の学生が入居、年々入居者は増え、現在のこの人数になっている。

高度経済成長とともに増加した高蔵寺ニュータウンの人口は、95年をピークに減少がはじまり、少子高齢化が進んでいる。

そんな中「春日井市と、市内にある中部大学から、URにニュータウンへの学生の入居促進に対する協力の依頼があったのは2014年のことです。私たちとしても、年月が経った団地への魅力づけを、何かしなくてはと考えているところでした。学生さんたちへの生きた教育の場の提供にもなるのであればと考え、協力をさせていただくことにしました」と話すのは、UR都市機構中部支社で団地マネージャーを務める所義高さん。

次ページ中には片道2時間かけて通学していた学生も
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