フェラーリが乗り越えるべき「2つのハードル」 スーパーカーは環境規制にどう対応するのか

✎ 1〜 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 最新
拡大
縮小
フェラーリが発表したプラグインハイブリッドモデル「SF90」(写真:フェラーリ)

スーパーカーのマーケットは現在、大きな変革期にあるようだ。

スーパーカーの雄である、フェラーリはSF90ストラダーレというプラグインハイブリッドモデルを先だって発表した。基本レイアウトは従来からのV型8気筒エンジンをミッドマウントしたものであるが、そこに3基のモーターを付け加えている。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

フロント2基とエンジンと合体したリアに一基のモーターが設けられ、この基本レイアウトをもった新プラットフォームが、今後、フェラーリの各モデルにおいて共有されていくようだ。エンジンを使わないEVモードで走ることのできる距離は25kmと限られており、フロントの2モーターのみが稼働するから、いわば前輪駆動のFFカーのようなフェラーリとなる。

フェラーリによれば、このハイブリッドシステムは、さらなるハイパフォーマンスの実現のためであって、環境問題への対応ではないという。

ネーミングに込めた思い

フェラーリブランドのDNAはレースにある。このSF90ストラダーレは今シーズンにフェラーリが走らせるF1マシンSF90のストラダーレ(=ロードカー)という位置づけである。

SF90ストラダーレのパワートレーン(写真:フェラーリ)

また、フェラーリ社の創始者であるエンツォ・フェラーリが“スクーデリア・フェラーリ”を創立した90周年を祝うという意図から“90”とネーミングされている。つまり、モータースポーツと深いつながりを持ったモデルであり、かつ長いヒストリーをもった老舗ブランドであるというフェラーリをアピールするネーミングであるのだ。

次ページ存在感を高めるジュネーブモーターショー
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT