「もう年だから」の一言が「ダメ!絶対」な理由 86歳、料理研究家「棚ぼた人生」の秘訣とは

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小林まさる氏の人生から学ぶ「定年後」のヒントとは(撮影:今井康一)
どうしたら老後の人生を充実させることができるのか――。
NHK「あさイチ」「きょうの料理」などでおなじみの料理研究家・小林まさる氏。78歳で料理研究家に転身、「シニアの星」といわれ、「100年人生」のお手本とされている。
このたび上梓した著書『人生は、棚からぼたもち!』は、小林氏の波瀾万丈な半生と、仕事、人間関係、家族など、定年後の人生を充実させるコツをまとめた本。8月11日(日)21時~のBSテレ東「カンニング竹山の新しい人生、始めます!」にも出演予定で、70歳を過ぎてから新しい世界に飛び込んだ小林氏の生き方は、各種メディアからも注目が集まっている。
「過去の経験が活かされて、今の自分がある」という小林氏が、自身の半生と「先太り人生」の秘訣を解き明かす。 

「俺がやってやるよ」の一言で人生が変わった

俺はもともと鉄鋼会社のサラリーマン。定年を迎えて、しばらくは趣味の釣りや家庭菜園なんかを楽しんでいた。数年経った頃、一緒に住んでいた息子が結婚し、息子夫婦と同居した頃から生活が変わり始めた。

『人生は、棚からぼたもち!』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

あるとき、当時OLをしていた息子の嫁が「料理を仕事にしたいから、調理師学校に行きたい」と言い出した。そこで定年して時間があった俺が、家事全般を引き受けることになった。

義娘は無事学校を卒業。その後料理研究家の平野レミさんのアシスタントになって、料理研究家・小林まさみとして活躍し始めた。

そんなあるとき、彼女が初めての料理の本を出版することになった。たくさんの品数をつくらなくてはならないうえ、タイトな撮影スケジュール。どうしてもアシスタントが足りないという。

そこで俺が手を挙げた。「そんなの、俺がいくらでもやってやるよ」と。それまで家事炊事の経験があったから、人助けの気持ちで思わずそう言っていた。

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