タワマンで「子ども会」が立ち上げられた理由

ラジオ体操や映画鑑賞のイベントを実施

今後は、どの程度の規模のイベントを企画していくかを検討中だという。

「引率者の問題もありますが、よりイベントの幅を広げることも考えていきたいです。自治体が開催する既存のイベントに、子ども会ごと参加するのもいいかもしれません。費用の面では、助成金だけでなく会員から会費を集めるのか、自治会(町内会)とも交渉して助成金をもらうようにするのか……と考えているところです。

自分たちのマンションで、まだ回収していない古雑誌などの資源を集めるというアイデアもあります。もちろん、安心・安全なマンションの共用部は、これからも活用する予定です」

マンションの集会室に講師を招いて、親子で参加できるようなワークショップを行うことなども検討しているという。

遊びながら社会性を身につける

現在、まだ遠出するイベントなどは実施していないというUさん。マンション内を中心としたあまり気張らない活動がメインながら、子どもたちは楽しみ、刺激を受けているようだ。

一人っ子家庭も多い現代では、異年齢や異性と関わり、遊びながら社会性を身に着けられる場としても意義は大きい。Uさんのマンションの「映画鑑賞会」のイベントでも、年上の子が率先して集金し、小さな子にお菓子やジュースを配るなど、自然とリーダーシップを発揮している場面が見られたという。

前出の全国子ども会連合会の山本常務理事も話す。「子ども会の理想は、大人は見守るスタンスで、子どもが主体となり成功体験につながるような活動です。でも現実は、限られた時間の中、少子化や共働きなどの現代の状況下での活動になりますから、各自が負担にならないように運営することが大切です」

この数年でマンションが増加している名古屋の街並み(写真:まちゃー/PIXTA)

Uさんのように、マンションで子ども会を立ち上げた場合、子ども会の存在によってコミュニケーションが生まれ、活動がない日もマンション内での見守り効果が高くなるというメリットもあるだろう。

キッズルームやライブラリーを備えたマンションなら、活動はさらに広がり、共用施設の有効活用にもつながりそうだ。

かつては地域単位だった子ども会が、マンション単位で実施されるのは現代的。子ども会の発足を機に、マンションが1つの街のようにまとまり「みんなで子どもを育てよう」という住民の意識が高まるかも。

働く女性が増えて忙しい世の中だからこそ、子ども会の活動をきっかけにして、もしものときに助け合えるママ友や、子どものコミュニティが増えたらいいなと感じた。

できる人が、できることから。ゆるやかに始めてみるのも、令和時代の子ども会のスタイルにマッチしているかもしれない。

■取材協力
公益社団法人 全国子ども会連合会
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