タワマンで「子ども会」が立ち上げられた理由

ラジオ体操や映画鑑賞のイベントを実施

さらに、「会員減少は、役員や指導者の後継者不足という、大人側の問題ともつながっています」と話す。核家族や多忙な共働き世帯、シングルマザーやシングルファザーの世帯も増えている現代では仕方がない面もあるのかもしれない。「指導者を含む人材不足による行事のマンネリ化、子ども会の魅力のなさが、会員減少の根本的な問題であることはいうまでもありません」

会員減少、そして子ども会の減少により、「子どもの体験不足やコミュニケーション能力不足を引き起こす可能性があるのでは」と懸念しているという。

自分たちで作らなければならない

今回取材した「子ども会立ち上げママ」は、名古屋市在住のUさん。3歳・8歳・10歳の3児の母で、約100世帯が住むタワーマンションに住んでいる。日中は自宅でPCを使って仕事をする兼業主婦だ。子ども会を立ち上げるきっかけは偶然だった。

「関東から名古屋市内のマンションに引越してきた最初の夏休みに、近所の広場でラジオ体操をしているのを見かけて、子どもと出かけると、『そこのマンションは子ども会に入っていないから』と説明され、参加できませんでした。

小学生の夏休みといえば、ラジオ体操があって早起きをするというイメージがあったので、自分のマンションが子ども会に入っていないことに驚きました。マンションの世帯数が多いので、子ども会に加入したいのであれば、よその子ども会に入るのではなく、自分たちで子ども会をつくらなければならないのだとその際に知りました」

数年後、順番が回ってきてマンションの役員になったUさん。

「役員になり、さらにクジ引きで理事長に就任しました。理事長として、小学校区の連絡協議会で子ども会の現状について報告する機会があり、人から『どうしてそこのマンションには子ども会がないの?つくればいいのに』と言われて。それもそうだと気がつき、さっそく区役所に行って、子ども会のつくり方を調べてみました。

すると、会則と会員名簿を作成して区役所に申請すれば、子ども会を立ち上げて、助成金をもらうことができると知って、思ったより簡単だなと感じました」

ちなみにUさんの自治体では、会員数が10~34人までの場合、年間約2万円(申請時期により異なる)の助成金を受けることができるそうだ。

Uさんがパソコンで制作した新規会員募集のチラシは、管理組合を通してマンションの掲示板に掲示(写真提供:Uさん)

「立ち上げにあたり、事前に、マンションの住民に『子ども会が必要かどうか』というアンケート調査を実施しました。すると、子どもを持つ世帯の半数以上から『子ども会をつくってほしい、あれば参加したい』という回答をもらったことがモチベーションに。さっそく会則と会員名簿を作成して申請し、人数に応じた助成金をいただけるようになりました。

役員については、1年目なので、顔見知りのお母さんたち数名にお願いして引き受けてもらうことに。マンションの住民に対しては、立ち上げに関しての説明会も実施し、アンケート結果などの資料を配りました」

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