これからの日本に降りかかる「住まい」の大問題

人口減少・単独世帯の増加、家はどうなるのか

さて、地方の人口減少や空き家の増加、住宅のストックと居住者ニーズのミスマッチなど、住宅に関する課題は多い。そして今注目されるのが、外国人の居住だ。

在留外国人(中長期在留者および特別永住者)は、2008年前後の世界金融危機の影響を受けたものの、1990年代以降増加傾向で推移している。

これを受けて、国土交通省では、外国人の民間賃貸住宅への円滑な入居のために、「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」を公表したり、「外国人向け部屋探しのガイドブック」を作成したりしている。

在留外国人の推移(出典/国土交通省「企画・モニタリング専門委員会調査審議経過報告(案)」)

外国人の増加で人口減少をカバー

実は在留外国人が居住しているのも、三大都市圏が70.4%(2017年12月時点で)と多く、特に東京圏では41.2%を占めている。その一方、地方圏には29.6%が居住しているという実態がある。

「星野リゾート トマム」がある北海道勇払郡占冠(しむかっぷ)村は、2014年~2018年の住民増加数に対する外国人寄与度※が18.69%と全国でトップだという。「キロロリゾート」のある北海道余市郡赤井川村(外国人寄与度11.65%)や「ルスツリゾート」のある北海道虻田郡留寿都村(同8.78%)などが続く。一部ではあるが、外国人の増加で人口の減少をカバーする市町村もあるということだ。

※外国人寄与度:2014~2018年の外国人住民増加数/2018年総住民数

最近は、外部から人を受け入れるために、空き家を活用したり、インターネット環境を整備したり、移住定住のサポート体制を充実させたりなどの努力をしている地方の市町村も出現している。合わせて、二地域間を行き来して暮らす「デュアルライフ」の事例が増えたり、自然豊かな田園地方に「サテライトオフィス」を設ける企業が増えたりと、“田園回帰”の現象も見られるようになっている。

人口の偏在化や高齢化、世帯の縮小化などの動向に応じた住宅の供給を検討する一方で、さまざまな価値観の人を呼び込める地域や住まいの魅力度アップにより、人の流れも多様になるということに期待したい。

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