「自分に自信ない女性」を支援する自治体の狙い

鯖江市、インポスター症候群ゼロへ民間協働

スタートアップ合同記者会見で記念撮影に臨む(左から)牧野百男市長、佐伯真唯子社長、金森孝裕理事=5月14日、福井県鯖江市役所(写真:福井新聞)

女性活躍社会の実現に向けて福井県の鯖江市は本年度から、自分に自信が持てない女性の意識改善を図るプロジェクトをNPO法人、企業と協働で始める。まずはアンケートなどで意識の実態を研究。女性管理職の割合増などに向け、活躍を阻害する社会構造や女性の心の壁の解消を目指す。

鯖江市は国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の理念に賛同し、中でも女性活躍の達成に力を入れている。今回のプロジェクトは、認定NPO法人「国連の友アジアパシフィック」(東京)と、全国で全身脱毛サロンを運営するヴィエリス(同)と取り組む。

協働のきっかけは、同NPOが昨年、ニューヨーク国連本部で開いたSDGs推進会議。牧野百男市長とヴィエリスの佐伯真唯子社長が、それぞれ女性活躍社会への取り組みを演説し、思いを共にしていた。

「インポスター症候群」の弊害

3者が着目するのは、自分を必要以上に過小評価して最初からチャレンジを諦めてしまう「インポスター症候群」。国連本部も同症候群がSDGsの一つである「ジェンダー平等の実現」の大きな阻害要因であると考えているが、日本での認知度は低い。同NPOによると、同症候群ゼロを目指す運動は全国初という。

プロジェクトで初年度は、インポスター症候群の実態調査を行う。鯖江市は市民らに、ヴィエリスは社員や顧客らにアンケートする。ヴィエリスは社員1600人の98%を女性が占め、大半が20~34歳。本音を知り、有効な対策を模索する上で貴重なデータが得られると期待される。調査結果は3者で共有し、同NPOは結果を他の国際機関に報告するなどして効果的な解消法を探る。

5月14日に鯖江市役所でスタートアップ合同記者会見が開かれ、牧野市長、佐伯社長、同NPOの金森孝裕理事らが出席した。牧野市長は「女性の就業率や共働き率など鯖江が優れたデータはあるが、市民自身が女性活躍を認識できていない。今回のプロジェクトで本当の『女性が輝くまち鯖江』を目指したい」と強調。佐伯社長は「JK課など先進的な取り組みをしている鯖江から、女性の活躍が全国、世界に広がることを期待したい」と話した。

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