「スポーツ少年団」が直面する少子化の大波

加入率全国屈指の福井でも規定緩和を検討

福井県内のスポーツ少年団約200チーム、3100人以上が参加した2015年の県スポーツ少年大会=福井県の坂井市体育館(写真:福井新聞)

福井県内のスポーツ少年団登録人数が昨年度9691人となり、1977年度以来41年ぶりに1万人を下回ったことが、県スポーツ少年団の統計でわかった。

県スポ少が1963年度に発足し、2万人近くにまで増えた時期もあったが、人口減により1980年代半ば以降、減少が続き、ついに節目を割り込んだ。県スポ少事務局は「少年の健全な育成と県内スポーツレベルの底上げのために、広く意義を訴えスポ少人口の維持を目指したい」としている。

2018年度の県内のスポ少数は32競技505団体だった。団員は9691人で、最も多かった1971年度の1万9900人から半減した。小中学生の人口が最近10年で1万228人減っており、少子化が大きな原因だ。

過疎化の進む地域では、スポ少結成に必要な「団員数10人以上」という人数規定も大きな壁となっている。スポ少は「多くの子どもたちにスポーツの喜びを知ってもらうこと」を理念に掲げており、原則として地区内の子どもで構成する。ほかの地域の有望選手を引き抜くことで、レギュラー以外の選手の運動機会が奪われてしまうのを避けるためだ。

ただ、県スポ少の事務局を務める福井県スポーツ協会の東達郎さん(54)は「(エリアを制限しすぎると)福井のような小さい県では存続が難しい」と話す。

スポ少人口の維持を目指して

人を集められず、スポ少の存続が難しくなったケースは近年、県内各地で見られるようになった。池田町の軟式野球チーム「池田グリーンボーイズ」は昨年、約40年の歴史に幕を下ろした。2014年度までは毎年10人以上の選手がいたが、2015年度5人、2016年度9人、2017年度4人と1ケタが続いた。2018年度は部員4人が残る予定だったが、将来的に単独チームでの存続は困難と判断した。

「野球を続けたい」という子どもたちの声を受け、同チームの監督だった男性(45)は県スポ少事務局に事情を説明。誘いを受けていた越前市岡本地区の「岡本野球スポーツ少年団」との合併を決めた。2018年春に「南越野球部スポーツ少年団」となり現在16人が在籍。男性はコーチを務める。

こうした現状に、県スポ少事務局はスポ少結成に必要な団員や指導者の人数規定を緩和したり、地区外の子どもも加入できるようにしたりと、柔軟な対応が取れないか模索している。

福井県の団員加入率は全国トップクラス。昨年度の小中学生の全国平均加入率は3%台だが、福井県は全国6位の7.26%。最近10年を見ても10位内を維持している。

スポ少本部長の刀根尚之さん(60)さんは「今年は1万人を切ったが、福井国体効果などで来年は団員数が増えるのではないか」と期待する。

東さんは「福井県はスポ少活動で各地域のスポーツが成長した県」と指摘。越前町のホッケー、旧丸岡町(現坂井市)のサッカー、鯖江市の体操などを例に挙げ「福井国体でも結果を残した。これからも県を盛り上げる組織として、スポ少人口の維持を目指す」と話した。

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