数字が如実に語るゾゾとメルカリ「本当の実力」 ネットビジネスで重要な数字は何か

拡大
縮小
数字が語る「メルカリ」と「ZOZO」の違いとは?(撮影:梅谷秀司)
オンラインビジネスに苦手意識がある人は、いまだに多いはず。しかも、彼らが使っている言葉には専門用語も多く、話についていけないこともしばしば。その結果、現場とオンライン部門との間に大きな断絶が……そんな会社もあるかもしれません。
ただ、オンラインビジネスの基本はごくシンプルだと、新著『数字で話せ』で文系人間でも数字に強くなる視点と「伝え方」について説いている経営コンサルタントの斎藤広達氏は語っています。話題の企業「メルカリ」「ZOZOTOWN」を例に、デジタルマーケティングをシンプルに読み解いてもらいました。

基本は結局「顧客数」×「購買額」にすぎない

オンラインビジネスに苦手意識がある人は、確かに多いと感じます。ただ、どんな職種・業種においても、その知識なくして仕事を円滑に進めることはもはや不可能な時代です。「話が通じない」と自分から壁を作るのではなく、デジタルマーケティングの「言葉」を積極的に理解する必要があるのです。

最初に言っておきますが、オンラインビジネスの基本はごくシンプルです。その基本は「@変換」――すなわち、すべてを「1個当たり」「1人当たり」に換算するということ。具体的には、「顧客数」と「購買額」という2つの要素に因数分解して、企業戦略やマーケティング施策を組み立てていきます。

オンラインビジネスはそれほど複雑ではない。そのことを知っていただくために、ここでは「メルカリ」と「ZOZO」という日本を代表するネットビジネス企業を例に、@変換(因数分解)を使いながら、そのビジネスモデルや課題を考察したいと思います。

オンライン上でモノを売りたい人と買いたい人を結びつけるフリーマーケット(フリマ)ビジネスを展開し、成長を続けるメルカリ。経営指標となる各数値は四半期ごとに急激に増えています。

次ページ@変換で見えてきた「メルカリの使い方」
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT