男が「婚活を始めるきっかけ」は意外なものだ それまで結婚を意識していなかったのに…

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祖父母がいなければ、父や母は誕生しなかった。父と母がいなければ、自分はこの世にはいなかった。普段は当たり前すぎて意識をしたことがなかったが、命はつながっている。そのルーツの1人がこの世を去っていったことで、人の命は限りあるものだと改めて実感した。

そして、 “できることなら結婚して家族をつくりたい”と守は思ったのだという。

恋愛よりも仕事が楽しかった20代

それにしても、これまでに“結婚したい”と思った女性はいなかったのか。今までの恋愛遍歴を聞いてみた。

「初めて女の子と付き合ったのは、高校時代でした。共学だったので同級生の子です。高校生だから、一緒に登下校したり休みの日に出かけたりと、まあ、かわいいお付き合いでした(笑)」

しかし、大学に入って自然消滅的に関係が終わった。

「彼女は地方の大学、僕は都内の大学に進学したんです。大学に入った当初は連絡を取り合っていたんですが、距離があるからなかなか会えない。環境も変わって新しい大学の友達もできたし、だんだん疎遠になっていっていきました」

その後は、恋愛らしい恋愛をすることもなく、都内の旅行会社に就職をした。

「旅行会社なので海外に行くことも多く、すごく忙しい20代でした。でもその忙しさが充実していて楽しかったんです。外国の文化や食事に触れることができたし、海外にも知り合いが増えた。恋愛に気が回らないうちに、30を超えてしまいました」

しかし、30を過ぎた頃には、学生時代の友達や職場に結婚をして子どもを授かり、家庭を築く者も増えていた。父親になっていく同世代を見ているうちに、それまで意識していなかった結婚を急に身近に感じるようになった。

「それで31くらいのときに、インターネットのマッチングサービズに登録をして、婚活を始めてみたんです。僕もそうだったから人のことは言えないのですが、こういうのってみなさん、ゆる〜い気持ちで始めるんでしょうね。

会う約束をしても前日にドタキャンをされたり、予約した店で待っていたのに現れなかったり、1回か2回会うと連絡が来なくなったり。そんなことがあまりにも多かったので、“みんな真剣に結婚しようとは考えていないんだな”と感じて、1年くらい活動をして、辞めてしまいました」

その後は、婚活をすることもなく、仕事で海外と東京を往復する忙しい日々を過ごしていた。

そして、祖母ががんで亡くなり、母ががんになり、改めて結婚について真剣に考えるようになったという。

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