「英語習得は難しい」が思い込みに過ぎないワケ

スクールにも教材にも頼らない正しい勉強法

英会話スクールでは通常、外国人が講師となります。英語学習者にとっては、外国人から教わるというだけで英語力が伸びそうな気がするものですが、基礎ができていない段階で外国人と英会話をくり返しても、いっこうに成長は感じられないでしょう。

外国人というのは、日本人の英語力を一瞬で見抜き、相手のレベルに下げて会話をすることができます。英語上級者なら、ネイティヴを活用してどんどん英語力を高めることができますが、初級者の段階では、外国人との会話は成長にはつながらない場合が、ほとんどです。

考えてみてください。なんの競技でも構いませんが、たとえば、あなたが柔道を始めたばかりの子供だとします(ほかのスポーツを思い浮かべても構いません)。その子供が柔道の世界チャンピオンに何度か相手をしてもらったからと言って、はたして、どんどん強くなるでしょうか。子供のレベルに合わせて、ほとんど遊んでいるのに近い感じで適当に相手をされて終わりでしょう。ネイティヴに英語を習うことも、これと同じなのです。

また、「今度こそ、だいじょうぶ!」と、驚異の効果を謳う英語教材はたくさんありますが、かなりヒットしているような宣伝がされているのに、日本人の英語力がいっこうに高まらないのは、どうしてでしょうか。毎年のように新たな"究極のダイエット法・決定版"が登場しては消えていくのと同じことで、そんなに効果がないからなのです。

「有名な英語教材を使ってみたのですが、まったく効果が出ませんでした。どうすればいいでしょうか」という相談を受けることが、筆者は昔から多くあります。そうした英語教材で効果を出した方の話は、まったくと言って良いほど聞いたことがありませんが、効果が出なかった人の話は、嫌というほど、さんざん耳にしてきたものです。

英語教材というのは、「実際はほとんど効果が出ないのに、いかにも効果がありそうに思える」という意味で、ダイエット法に非常によく似ています。もし本当に究極の英語教材(あるいはダイエット法)が存在するのなら、それ以外は、すべて淘汰されるはずです。そうならないのは、劇的に効果のある教材など、そもそも存在しないからなのです。

憧れの英語学習法の多くは、単なる幻想

英会話スクールや英語教材と並んで、多くの日本人が「きっと効果があるに違いない」という幻想を抱いている英語学習法として、「留学する」「外国人の友達をつくる」「海外に住んでみる」というものが挙げられますが、これらも、初級者、中級者の段階では特に、まったく効果のないケースが非常に多くあります。

筆者は元々、英語劣等生でしたので、学生時代に留学を経験している人たちに対しては羨望の念を、留学する選択肢すら浮かばなかった自分の境遇には、常にコンプレックスを抱いていました。ですが、英語学習者と多く接するようになり、留学経験者の多くが、実は今でも英語を苦手としていることを知りました。彼らの多くは、「留学中に日本人とばかり行動していたので、ほとんど英語力は向上していない」、と告白してくれました。

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