美術モデル「セクハラ訴訟」に感じるモヤモヤ

「環境型セクハラ」で思い出したある弁護士

会田誠氏の公開講座の中身をめぐって美術モデルが起こした訴訟。その主張で思い出した、ある女性弁護士の強力な言い分が広がらなかった理由とは(写真:JakeOlimb/iStock)

「環境型セクハラ」という言葉にアラームが鳴った

ずいぶん時間が経ってしまいましたが、美術モデルをされている大原直美さんという女性が、「東京藝術学舎」を運営する学校法人瓜生山(うりゅうやま)学園に対して、慰謝料など計333万円の損害賠償をもとめて訴訟提起したという話があった。

「東京藝術学舎」というのは、この学校法人が経営している京都造形芸術大学がプロデュースする社会人のためのアートカレッジで、「ヌード」をテーマにした公開講座に参加した大原さんが、そこでの講義の内容によって精神的に損害を受けたという。

「涙を流した少女がレイプされた絵や、全裸の女性が排泄している絵、四肢を切断された女性が犬の格好をしている絵などをスクリーンに映し出すという内容で、会田さんはさらに「デッサンに来たモデルをズリネタにした」と笑いをとるなど、下ネタを話しつづけていたという」だって。(弁護士ドットコム 2019.2.27

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

私は、大原さんを批判するつもりも毛頭ない。だって、訴えるのって権利なんだから。訴えを受けた裁判所が判断すればいいのだから。

だが、北原みのりさんはツイッターで「『天才』とあがめられ、彼への抗議が嘲笑される芸術界の中で、本当に勇気ある声だと思う。声をあげてくれて、本当にありがとう!」と大原さんを応援するし、ニュース記事で「環境型セクハラ」という言葉が出るに至って、私の中で危険信号がともる。

おっと、これは黙ってやり過ごした方がよいタイプのお話なんだろうなという危険な匂いをそこに嗅ぎ取ってしまう。これが、もう旬を過ぎた話題を今頃書いている理由。うそ、原稿が遅れてしまっただけ。

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