「管理職1年目のリーダー」が陥りやすい失敗

大切なミッションは「チーム成果の最大化」

チームや客先の情報をきちんと把握することこそ、リーダーとして必要です(写真:Fast&Slow/PIXTA)
この春より初めて管理職となるビジネスパーソンも多いだろう。そんな管理職1年目のリーダーが陥りやすいマネジメントの失敗とは何か。
日米両方のグローバル企業での豊富なマネジメント経験を基に、『管理職1年目の教科書』著者の櫻田毅氏が、管理職1年目のリーダーが知っておくべき心得を説く。

最初から方針を掲げるのは正しくない

初めて管理職としてチーム運営を任されたとき、最初にしっかりと認識しておくべきことがあります。それは、管理職の最も大切な役割は「チームの成果の最大化」だということです。

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会社から管理職として指名された時点で、責任が個人として成果を出すことからチームとして成果を出すことに変わり、そのために必要な権限が与えられます。

したがって、業務計画の立案をはじめとして、会議の開催やチーム内のコミュニケーション、権限委譲から部下の育成に至るまで、管理職としてのあらゆる活動が「チームの成果の最大化」へ向けたものでなければなりません。

これを踏まえたうえで、管理職1年目のリーダーが必ず持っておかなければならないもの――それは「大きな耳と強靱な足腰」です。

私が勤めていたアメリカ資産運用会社の日本法人に、社長として親会社からアメリカ人のマット(仮称)が着任したときのことです。スピードと成果が厳しく問われるアメリカビジネス界から来た百戦錬磨のつわものです。アメリカ企業の場合、トップが代わると経営方針や組織体制が変わるのが一般的ですから、私たちは何が起きるのか戦々恐々としていました。

しかし、彼は意外にもこのように宣言したのです。「社長としての方針を打ち出すのに3カ月待ってほしい。日本のビジネスや日本のお客様、そして何より、社員の皆さんのことを理解したいからだ。それまでは、これまでどおりに仕事をしてもらってかまわない」。

予備知識を十分に仕入れてきたうえでの着任だったと思いますが、日本のビジネスを直接自分の目で見て、関係者の話を直接自分の耳で聞くことを優先順位のいちばんに挙げたのです。

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