「通勤向け特急」の増発、朝はやっぱり難しい? 人口減少時代でも東京の鉄道は混み続ける

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京王電鉄の「京王ライナー」に使われる5000系。今年2月のダイヤ改正から朝の上りライナーも運行が始まる(撮影:尾形文繁)

昨年12月14日に発表されたJR各社の3月16日ダイヤ改正では、JR東日本とJR西日本の通勤用特急が注目を集めた。

JR東日本は、現在中央線・青梅線を走っている「中央ライナー」「青梅ライナー」を、特急「はちおうじ」「おうめ」に改める。また、JR西日本は姫路―大阪間に「らくラクはりま」を新設すると発表、通勤利用を目的とした列車であることを当初からアピールしている。

続々登場する通勤向け特急

近年、通勤客向けの特急は増え続けている。JR東日本の「スワローあかぎ」や、今や通勤客向けに特化した「さざなみ」、JR西日本では北陸地方の「ダイナスター」「おはようエクスプレス」「おやすみエクスプレス」や、米原―大阪間の「びわこエクスプレス」、和歌山発新大阪行きの「くろしお」、JR四国の「モーニングEXP」「ミッドナイトEXP」、JR九州の直方―博多間特急「かいおう」……。これらは、通勤客や帰宅客の利用を目的とした列車である。

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私鉄各社でも、通勤客向け特急や着席サービスのライナー列車は花盛りだ。昨年登場した列車では、京王電鉄の「京王ライナー」、東急大井町線の田園都市線直通急行での座席指定サービス「Qシート」などがあり、いずれも人気は上々だ。

関西でも近鉄特急が確固たる支持を集めるほか、2017年に運行を開始した京阪電鉄の「プレミアムカー」が人気を博している。JR西日本の新快速も今年春から座席指定サービス「Aシート」を導入する。有料特急やライナー、着席サービスなどが現在の私鉄ではブームになっており、この流れは今後もしばらく続きそうだ。

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