ホンダ「CRF450L」本格オフロードの真価

レースから生まれたデュアルパーパスモデル

モトクロスマシン直系の本格オフロードモデル・ホンダ「CRF450L」が2018年8月に発売された(撮影:尾形文繁)

読者の皆さんには、1980年代のバイクブームの頃、国内で「デュアルパーパスモデル」などと言われるオン・オフ兼用モデルが人気を誇っていたことを記憶されている方も多いだろう。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

ホンダでは4ストロークオフロードモデルとして、公道走行可能マシンがXLシリーズを展開。

そして、専用コース競技用がXRシリーズとし、50ccから最大で650ccまでの空冷単気筒エンジンを搭載し世界中に輸出され、バイクファンの心をつかんできた。

その間、国内公道モデルはXLからXLRへと進化し2002年以降、4ストロークオフロードマシンはCRFへ受け継がれることとなった。

公道でもオフロードでも楽しめるバイク

今回、試乗したのは2018年8月に発売されたホンダCRF450L。

まさに、本格的な「デュアルパーパスモデル」が久しぶりに国内登場した。

車体セッティングはタイヤも含めてマイルドなハンドリングだったCRF450Lと筆者(撮影:尾形文繁)

CRFという呼称は現在ホンダが生産する2輪オフロードシリーズで50ccから450ccの排気量をラインナップ、世界中の2輪ファンから愛されている製品名だ。

このシリーズのトップモデルはCRF450Rで、完全なるモトクロス競技に特化したモデル。またラインナップにはエンデューロレース(林道など未舗装の自然道を走るオートバイレースの一種)で人気のCRF450RXも競技車両(公道走行不可)として販売されている。そして今回の試乗は、そのCRF450RやXRの基本性能を継承し、公道走行可能モデルとして登場したCRF450Lだ。

つまり、基本的なフレームやサスペンションという構造体も、エンジン本体さえも、モトクロス競技用マシンCRF450Rと同一のものを使用しながらも、公道走行でのドライバビリティー向上のために、さらなる仕様変更を行ったというわけだ。

市街地での取り回しを考えた895mmのシート高(Rは960mm)や減衰力を緩めたサスペンションセットなど、公道モデルとしての作り込みが行われた。公道走行を行うためには重量増加となってしまうが重要保安部品の装備が必須だ。

だからこそ、燃料タンクにはCRF450Rと同様に軽量だが高価なチタンタンクを採用、電装系ではリチウムイオンバッテリーに灯火類はオールLEDを採用するなど、公道マシンとはいえ、極限まで軽さにこだわっていることがうかがえる。

一方、エンジンにも公道走行を担うために手が入れられている。

チャンピオンシップを戦うレーサーが限定された環境で速さを競うモトクロスエンジンがベースながらも、CRF450Lには市販車としてのドライバビリティーと耐久性が与えられた。バルブタイミングを見直したうえで、クランクマス(回転質量)を12%増量し、圧縮比は13.5から12.0へ変更。新設計の6速ミッションとの組み合わせで、公道走行時の快適性も確保している。

CRF450Lの筆者による走行風景、2018年11月。
次ページ早速試乗してみる
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
  • ブックス・レビュー
  • 起業家的音楽家
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 礒部公一のプロ野球徹底解説!
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
楽天の通信事業<br>狙いと勝算をすべて話そう

2019年10月、第4の通信会社として自前回線でのサービスを開始する楽天。今回の通信参入プロジェクトを「神がかりのショット」続きだったと話す三木谷浩史会長兼社長。その真意とともに、狙いや勝算、世界を見据えた成長戦略を聞いた。