コンビニの商品価格にこめられた意外な真実

捨てる費用まで織り込んで設定している

コンビニは大量の廃棄覚悟で商品を準備している(写真:kikuo / PIXTA)
まだ食べられる食品を大量に廃棄する「食品ロス」大国・日本。しかも消費者は知らずに廃棄のコストを負担させられている。食品をめぐる、この「もったいない」構造に初めてメスを入れた衝撃の書『賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか』。
小売店、メーカー、消費者、それぞれの問題点をあぶりだし、どうすれば食品ロスを減らすことが出来るのかを考えさせられる本書から、その一部をご紹介します。

コンビニがスーパーより高いのは「捨てる前提」だから

スーパーマーケットやコンビニエンスストアで食べ物を買うとき、その値段に何が含まれているか、意識せずにお金を払っている人がほとんどでしょう。でもそこには多くの人が想像したことのないコストが織り込まれています。それは「捨てるための費用」です。

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

2016年3月1日、私はTBSの24時間ニュースチャンネル「TBSニュースバード」から依頼を受け、「ニュースの視点」というコーナーに生出演していました。この日のテーマは「食品ロスの背景~私たちができること~」。

コーナーの中でVTRが流れ、元コンビニのオーナーで食品業界に詳しいという男性が登場し、こう発言しました。「コンビニ業界では、(ロスは)まず減らない。なぜなら捨てることを想定して、店も本部も計画を立てているから」。番組は、コンビニが大量の廃棄覚悟で商品を準備している、と紹介しました。

スーパーとコンビニでは、どちらが食品の価格が高いでしょうか。最近では、コンビニにもPB(プライベートブランド)商品が増えてきており、一概には言えませんが、総体的に見ればコンビニではないでしょうか。なぜでしょう。

コンビニは、スーパーに比べて営業時間が長く、夜間にも開店しているため、人件費や光熱費がかかることや、仕入れの単位がスーパーに比べて小さく、かつ多くの店舗に運ぶため、物流コストや仕入れ価格が割高になることなどが背景にあります。

それに加えて、コンビニでは「捨てる前提」で、「捨てる費用」があらかじめ商品価格に織り込まれていることも理由の1つです。

食品メーカーに14年5カ月勤める間、私は食品業界の様々な裏側の事情を目の当たりにしてきました。売り場面積が広く、さほど商品が回転しないアイテムでも置いてくれる余力のある大型スーパーに比べ、コンビニは、商品を置き続けてもらうための厳しい条件が食品メーカーに課せられていました。

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