平均年収「中央・千代田・港区」トップ500社 東京23区の上場企業のうち都心3区が突出

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港区の風景。撮影は2018年夏(撮影:今井康一)

東洋経済オンラインでは、東洋経済データベースを使い、東京都23区内を3つの区分に分けて最新の平均年収ランキングを配信している。先日配信した、東京23区「イーストサイド」年収ランキング東京23区「ウエストサイド」年収ランキングに続き、最後に、中央区、千代田区、港区の都心3区に本社がある企業ランキングのTOP500を紹介する。

都心3区は東京都の中でも最も本社が集中している地域で、やはり平均年収も高い。

東京都23区内に本社を置く企業のうち、平均年収で上位10社に入る企業は、いずれも都心3区にある。年収が1000万円を超える企業も54社あった。

ランキングには、2016年度総務省「市町村税課税状況等の調」による納税者の1人当たり所得と各社の平均年収の比較額を、区民平均比として併載した。

これを参考にすれば本社所在地の足元に住む住民との差額が明らかにできる。このほか、対象の従業員の平均年齢もランキングに加えている。平均年収と年齢は、2017年8月期から2018年7月期の有価証券報告書に記載された単体の数字を用いている。

単体の従業員数が20人に満たない場合や、直近の平均年収が有価証券報告書に開示されていない会社は対象外としている。調査時点を合わせるため、本社所在地は、『会社四季報』2018年4集調査時点のものとした。

M&Aコンサルの高給が鮮明

1位のM&AキャピタルパートナーズはM&Aの助言を行う企業。平均年齢は31.5歳と若く、従業員数も59人と少ないものの、平均年収は2994万円だ。好調な業績を受け、昨年に比べて1089万円増加させた。事業承継目的のM&Aのニーズは高く、高給体制は揺るがない。足元の千代田区の納税者1人当たりの平均所得は944万円と高額だが、その区民平均を2000万円以上突き放す高額ぶりだ。

2位は投資ファンドのマーキュリアインベストメント。平均年収を昨年に比べて718万円増加させ、1822万円となった。3位のストライクは会計士や税理士が主体のM&Aの仲介会社で年収は1777万円とこちらも高額だ。

上位に入った3社はいずれも従業員数が少なく、好調な業績を背景にして採用数を増やしている。平均年収の高さは優秀な人材を引き付ける意味でも魅力なのだろう。新しい従業員が多いこともあり、勤続年数はいずれも5年以下という点も共通している。(上位3社の平均年数は、M&Aキャピタルパートナーズ3.29年、マーキュリアインベストメント2.9年、ストライク3.1年)

ランキングの区民平均比の列に注目してみていくと、ランキング37位の鹿島は平均年収1102万円にもかかわらず、マイナスに転じているのが目立つ。実は、港区の納税者1人当たり所得(2016年度)は、全国で最も高い1115万円となっている。年収ランキング上位企業に勤めていても、この平均所得に到達しないというハイレベルぶりだ。都心3区には高所得者が多く住んでいることを示している。

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