「姉妹みたいな母娘」が危険である深いワケ

お母さんこそ「女の子の育て方」を学ぶべきだ

母親の何げない一言が、娘にとって重いプレッシャーになることも(写真:miya227/PIXTA)

近年、まるで姉妹のように見えるお母さんと娘さんがいて、驚かされることがあります。外見が若々しいお母さんが増えてきたということなのでしょう。

これが単に見た目だけのものであれば、とくに気にする必要はないのですが、もし精神的な部分まで母娘そっくりとなると、娘さんの健全な成長に影響が出てしまう懸念があります。

依存関係に陥りがちな擬似姉妹

私は都内にある鷗友学園という中高一貫教育を行う私立の女子校で、校長職を含め44年間勤務してまいりました。多くの女子学生、そしてその母親と接するなかで、近年気になっているのがこの「擬似姉妹」と呼べる母娘の関係です。

たとえば母も娘もお互いに、「若くて素敵なママ」「私に似たかわいい娘」と感じ、洋服を交換したり、一緒に買い物に行ったりします。「友達といるよりも母親と遊ぶほうが楽しい」と感じている子もいます。

母親は「私は娘を一人前と認めている」と思い込んでいたりします。ところが、実際にはそうではありません。筆者が長年見てきたかぎり、お互いに依存する「共依存関係」にあることも少なくないのです。

娘が小さいうちはいいのですが、成長してくるにつれ、蜜月に変化が生まれます。たとえば紹介された彼氏を悪く言ったり、娘が買ってきた新しいワンピースに対して、「ちょっと派手すぎじゃない?」などと言ってしまったりするのです。理由はさまざまでしょうが、一心同体だった娘が自律的に動き出したことがショックということもあるかもしれません。

ここで共依存関係が壊れればいいのですが、本来母親思いの娘は、母親の心の中にある「私から離れないで」というメッセージを敏感に感じ取ります。そして母親の意向に沿うように行動してしまうのです。これが娘の自立の妨げとなります。

私が感じる、擬似姉妹になりがちな家庭のパターンがあります。それは夫婦関係が悪い家庭です。母親が娘を自分の味方に引き入れて「お父さんはダメだから、2人で頑張ろう!」とメッセージを発しているような場合は、注意が必要です。擬似姉妹までいかなくとも、このような家庭では母と娘が共依存関係に陥りやすいということは、理解しておいたほうがいいでしょう。

「子どもをほかの子と比較してはいけない」とはよく言われることですから、友達やきょうだいと比較しないように気をつけて子育てをしている方も多いと思います。

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