対中強硬姿勢がトランプの暴走ではない理由

アメリカは中国封じ込めへ舵を切った

米中貿易戦争の本質を読み解きます(写真:ANNECORDON/iStock)

 激化する米中貿易戦争が、世界経済に不穏な影を落としています。対中強硬姿勢は中間選挙狙いのトランプ大統領の暴走という見方もありますが、そうではない、いま起きていることはトランプvs.中国ではなくアメリカvs.中国であり、その背後にあるのは軍事の覇権争いであると杉本宏氏。つい先ごろ、それを裏付ける衝撃の報告書も発表されました――。

トランプ政権がめざしていることとは?

トランプ政権が中国との関係をリセットし、対決姿勢を強めています。ますます激化する中国への高関税措置、台湾への武器供与の決定、さらには中国人産業スパイの摘発……。このまま経済と軍事面で台頭する中国の膨張を許すと、自由で開放的な「米国の民主主義」につけ込み、米国の選挙や内政にまで深く干渉しかねない――こう警戒し、異質な「紅い資本主義」の拡張を断固として封じ込める構えです。

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

いったい、トランプ政権は何をめざしているのでしょうか。

中国が11月の米中間選挙に干渉しようとしている――トランプ大統領は先月末の国連演説で、こう断言し、「私は、貿易で中国に挑んだ初めての大統領だ。そして、米国は貿易で勝っている。だから、中国は、私や共和党候補に勝ってもらいたくないのだ」と強調しました。まるで習近平政権が不正な手段を使って米大統領の追い落としを企てているかのような発言です。

次いで、ペンス副大統領が追い打ちをかけました。10月4日、ワシントンのシンクタンクで対中政策に絞って演説し、中国が宣伝・政治工作を通じて実際に選挙に介入していると非難し、大統領の主張を裏付けようとしました。

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